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デジタル家電

アップル、帰ってきたジョブズが進化したiPod nanoとiTunesを紹介

2009年9月10日(木)16時57分配信 BCN

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久々に公の場に姿を現したスティーブ・ジョブズCEO [ 拡大 ]

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 米アップルは9月9日、サンフランシスコのYerba Buena Center for the Artsで開催したイベントで、新型iPod nanoやiTunesなどを公開した。これに伴い、アップルジャパンは10日、アップルストア銀座にて同イベントの中継録画を公開した。映像には病気療養で仕事を休んでいたスティーブ・ジョブズCEOも登場し、フィル・シラー上級副社長とともに新製品群を紹介した。

★iPod担当ワールドワイドプロダクトマーケティングのショーン・エリス氏と、iTunesのアジア・パシフィック・カナダ担当のピーター・ロウ氏へのインタビューも読む

 冒頭、歓声と拍手に迎えられステージに登場したジョブズCEOは、やや痩せた印象ながら「5か月前に20代のドナーから肝臓移植を受けた。(ドナーや関係者の)寛大さがなければこうしてみなさんの前に出てはこられなかった。この困難な時期にアップルを支えてくれたすべての皆さんに感謝したい」と元気に挨拶した。

 再びの拍手の後、ジョブズ氏は「今日は音楽の話をしようと思うのだが、その前に少しiPhoneの話をしよう。とてもスリリングな発表だ」と切り出し、iPhoneが2年前の発売以来、これまでに全世界で3000万台を売り上げたことを明らかにした。

 この好調の理由の一つにジョブズ氏は、昨年から開始したアプリケーションのオンラインストア「App Store」の存在をあげた。「現在App Storeには7万5000以上のアプリがあり、ダウンロード数は18億を超えている」と述べた。そして「iPhone OS 3.1」の提供を明らかにするとともに、新しくなった「Genius」も発表した。

 続いてジョブズ氏は「さあ、音楽の話をしよう。皆が大好きなiTunesの話だ」と切り出し、いまや23か国で1億アカウントのユーザーに向けて展開する「iTunes Store」が世界でナンバー1の音楽小売ストアになったと告げた。

 そしてiTunesの新バージョン「iTunes 9」を発表。新しい「iTunes」では「iTunes Store」トップページのレイアウトを変更し、タブで音楽ジャンルごとのページに移動できるほか、ストアの楽曲アイコン上からの試聴・購入にも対応している。

 ジョブス氏が「まさにGenius(天才)なんだ」と誇らしげにアピールしたのが新機能「Genius Mix」。iTunesのライブラリ上の楽曲データをもとに、自動的に似通った曲をまとめ、最大12個のプレイリストを作ってくれるという。従来の「Genius」では、ユーザーが再生した楽曲に似通った曲をプレイリスト化するにとどまっていた。

 また、ジョブズ氏のお気に入りが新機能「iTunes LP」。楽曲データに加えて、ライブビデオや歌詞、アートワーク、ライナーノート、写真などを1つにまとめたコンテンツとして販売し「音楽のCD化・デジタル化でなくなってしまった忘れられないものを提供できる」という。当初のラインアップはボブ・ディランの「Highway61 Revised」やThe Grateful Deadの「American Beauty」など。

 さらに、データのシェア機能の追加や、シンク機能の強化も施した。「Home Sharing」と呼ばれるシェア機能では、自宅にある最大5台のPC間でデータの転送・共有が可能になり、どのPCで購入したコンテンツでも、自動的にすべてライブラリに追加される。また、シンク機能ではiPhone上のアプリのレイアウトをiTunes上で管理することが可能になった。

 その後はいよいよ「iPodの話」ということで、フィル・シラー上級副社長にバトンタッチ。シラー氏は現在までに2億2000万台近くのiPodが売れた事実に触れ「iPodは最も成功した製品、人類の歴史上でもだ!」と宣言。「信じられないことにいまや携帯オーディオ市場の73.8%がiPodだ。続く2番手が『その他』になってしまっている」とジョークも交えつつ興奮気味に発表した。

 シラー氏はその中でも全世界で2000万台売れたという「iPod touch」を「最も偉大(Great)なiPod」と絶賛。「偉大なiPodであると同時に偉大なコンピューターであり、ゲーム機でもあるんだ。PCはポケットに入らないがiPod touchは入るしね」とその理由を説明した。

 そして、シラー氏は返す刀でiPod touchの新ラインアップを発表。従来からの8/32GBモデルに64GBモデルを追加するとともに、価格改定も発表した。日本での価格は8GBモデルが1万9800円、32GBモデルが2万9800円、64GBモデルが3万9800円。また、32/64GBモデルでは、新型エンジンの搭載でゲームなどの起動が50%高速化しているという。

 あわせてiPod classicの容量が120GBから160GBになり2万4800円で販売。iPod shuffleには従来のシルバーとブラックに加えてピンク、グリーン、ブルーの新色を追加し、2GBモデルを5800円、4GBモデルを7800円で発売することも発表した。また、iPod shuffleについては、アップルストア限定で光沢ステンレススチール仕様の特別版も販売する。容量は4GBで価格は5800円。

 ここで再びジョブズ氏が登場。恒例となっている「one more thing……」を口にすると会場は期待でざわめいた。その正体はビデオカメラ。ジョブス氏曰く「現在YouTubeでは日に何十億というビデオがストリーミングされている。その出所はポータブルビデオカメラだ。我々もそこに参入する」。

 「一般的なビデオカメラは4GBで149ドルといったところだが、我々の製品は8GBで無料だ。どういうことかというと――新しいiPod nanoにビデオを搭載するんだ」と説明し、新型iPod nanoを紹介した。

 新しいiPod nanoは、酸化処理済みの光沢アルミニウムボディにビデオカメラやマイク、スピーカーを内蔵するほか、画面も2.2型に大型化している。ジョブズ氏は「信じられないほど薄く小さいボディにビデオを追加したことで、いつでもどこにでも持ち運べる。PCとの連携も簡単で、ワンクリックでYouTubeにアップだってできる」とアピールした。

 新型iPod nanoではそのほか、ボイスオーバー機能や「Genius Mix」、FMラジオ、歩数計といった機能も搭載する。カラーはシルバー、ブラック、パープル、ブルー、グリーン、オレンジ、ピンクに加え、アップルストア限定のイエロー、(PRODUCT) REDの9色。価格は8GBモデルが1万4800円、16GBモデルが1万7800円。

 最後にジョブズ氏は「素晴らしい(iTunesの)アップデートとiPod、これが本日から提供する我々のホリデーシーズンのラインアップだ」と語った後「我々を駆り立てるものは、皆さんと同様、音楽を愛しているという思いだ。それを忘れてはいけない」と語り、恒例のライブパフォーマンスのアーティストとして、9度のグラミー賞を受賞しているノラ・ジョーンズさんを紹介した。

 ジョーンズさんは「この場に来られてとても光栄です。こんなに朝早く演奏するのは初めてですけど」と笑顔で挨拶すると、11月に発売されるニューアルバムの収録曲「Young Blood」を含む2曲を演奏し、会場を魅了した。

 今回のイベントはジョブズ氏が「最大のアップデート」と語る「iTunes 9」と、新型「iPod nano」をはじめとする製品群の発表で幕を閉じた。しかし、ジョブズ氏の最後の挨拶は「またすぐに(See you soon)」。近いうちにまた何らかの発表があるのかもしれない。


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