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重さ500g-1kgの小型プロジェクターの実力は? スペックと画質を比較

2009年10月19日(月)11時57分配信 BCN

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重さ500g-1kg未満の小型プロジェクター [ 拡大 ]

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 08年秋以降、続々と登場した手のひらサイズのプロジェクター。その一方で、通常のプロジェクターに近い画質や機能をもつ小型モデルも登場してきている。そこで今回は、重さ500g-1kgの製品を「小型プロジェクター」と定義して、主な2機種をレビューした。

重さ1kg未満モデルは「高画質」「多機能」がポイント


 今回試用したのは、加賀コンポーネントの「KG-PL105S」とベンキュージャパンの「GP1」の2つ。小型プロジェクターは、重さ300g未満のミニプロジェクターと比べると画質がよく、投影時にさまざまな設定ができるのが特徴。ちょうど通常サイズのプロジェクターを小さくした感じだ。さっそく仕様を詳しく見ていこう。なお、今回レビューはできなかったが、同じタイプの日本エイサー「K10」も比較対象として仕様一覧に加えた。

 まず、投影方式は3機種ともにDLP、光源には寿命が長くランプ交換が不要なLEDを採用している。重さ300g未満のモデルは投影方式にLCOSを採用するものが多く、それと比較すると高精細な投影画面が期待できる。解像度はいずれもSVGA(800×600)クラス。輝度に関しては、「KG-PL105S」が140ルーメンで、ほかの2機種は100ルーメン。一方、コントラストは「KG-PL105S」が1400対1、そのほかは2000対1だ。

 投影画面については、いずれもアスペクト比を「4対3」「16対9」に切り替えることが可能。また、画面サイズは最大で60-80型まで映し出せる。入力端子はともにD-sub15ピンを装備するほか、「K10」「GP1」はコンポジット端子も備える。USB端子とスピーカーは、「KG-PL105S」と「GP1」のみ搭載する。なお、すべて電源はACアダプタ。重さは「KG-PL105S」が780g、「GP1」が640g、「K10」が550gなので、日本エイサーの「K10」がもっとも軽い。

 ちなみに、発表当時の実勢価格は「KG-PL105S」が14万円前後で、3機種の中で最も高価だ。一方、「K10」や「GP1」は7万円前後なので、価格面ではこれら2機種の方が親しみやすいだろう。

小型プロジェクターの先駆け――加賀コンポーネント「KG-PL105S」


 それでは、試用した2モデルについてそれぞれ見ていこう。なお、いずれも接続したデバイスはUSBメモリで、入力データは写真を使用した。また、画面サイズは新聞の片面1ページ分(54×40cm)で統一し、室内の照明をすべて消して外から光が入るのを遮った状態で投影した。

 加賀コンポーネントの「KG-PL105S」は08年10月発売で、小型プロジェクターの先駆けとなった製品だ。本体は薄型でカラーはシルバー。ちょうど小さな平型の弁当箱のような大きさだ。D-sub15ピン、USB端子、ステレオミニジャックなどのインターフェイスは背面にまとめてついている。

 実際に使ってみたところ、USBメモリを差し込むとすぐに認識し、USBデバイス専用のメニュー画面が現れる。「PHOTO」「MUSIC」「MOVIE」のいずれかを選択できるが、今回は写真なので「PHOTO」を選ぶ。すると、左側にプレビュー、右側にはファイル名一覧が表示される画面が現れる。この画面では、スライドショーの再生のほか、写真を表示する間隔も調節できる。

 さて、実際にスクリーンに投影した写真の画質について見てみよう。まずはバラの写真だが、大変色鮮やかに表示された。花弁のピンク色や葉の緑などそれぞれの色がくっきり映し出されたのに加え、花弁が集中している花の中心部や葉脈の凸凹もわかる。水滴のみずみずしさも表現できており、臨場感たっぷりだ。もう一方の、ベンキュー「GP1」と比べると色の再現性が若干足りない気もするが、明るさは「KG-PL105S」の方が明るい。

 もう1枚はカモメの写真。こちらもバラの花と同様、羽毛の柔らかさやカモメが留まっている木のざらざらした表面、垂れている鎖の質感などが見てわかる画質だった。ただ、光が強く当たっている足の部分は、明るすぎるためか白く飛んでしまった。とはいうものの、「GP1」と比較すると、元の写真により近い形で色合いが再現されている。

 ただ、操作面で気になった点もいくつかある。まず、写真のスライドショーでは「進む」「戻る」や「写真の回転」など、基本的な操作は上面のタッチパネルで行えるが、凹凸のあるボタンではないのでボタンを押した感覚がなく、少々使いにくいと感じた。パネルをタッチしたことがユーザーにわかるよう「ピッ」と確認音が出るが、気になるようなら消音にしておこう。また、付属品としてリモコンがあるので、こちらの方がタッチパネルよりも反応が早く、使いやすかった。

 音については、駆動音が少々気になった。今回、音楽や動画は再生しなかったが、これらを楽しむにはもう少し駆動音は小さいほうがよいだろう。さらに、レンズ部にピントを合わせるためのダイヤルが付いているが、投影中はレンズから光が出ているためダイヤルが熱くなってしまい、操作しにくかった。

 なお、今回はあまり使用しなかったが、「KG-PL105S」には通常サイズのプロジェクターに近いたくさんの機能が備わっている。画質に関しては、コントラストや明るさなどの色調整や、「スポーツ」「映画」などコンテンツに適した表示を行う投影モードなどが設定できる。表示方法では「4対3」「16対9」のアスペクト比の変更や台形補正、ズーム機能などが使え、自分の好みに合った画の投影が可能だ。

カジュアルな丸みのある台形ボディ――ベンキュー「GP1」


 もう一つのモデル、ベンキュー「GP1」についても見てみよう。本体は丸みを帯びた台形型で、ホワイトとブラックのツートンカラーが目を引くカジュアルなデザインだ。重さは640gと加賀コンポーネント「KG-PL105S」の780gよりも軽く、サイズは「KG-PL105S」をひとまわり小さくした程度。上面には基本操作を行うタッチパネルや、ピントを調節するつまみを備える。USB端子やD-sub15ピンなどのインターフェイスは、背面や側面にある。

 こちらも「KG-PL105S」と同様、USBメモリを挿入すると自動的にメニュー画面が立ち上がる。メニューは「写真」「ムービー」「設定」から選択でき、「写真」を選ぶと、左側にプレビュー、右側にファイル一覧を表示する画面に切り替わる。これらの画面デザインは「KG-PL105S」とほぼ同じだ。

 さて、さっそくバラの写真を投影してみたが、こちらもやはり元の写真と変わらないくらい美しく表示された。スクリーンに投影されたとは思えないほどキレイで、満足できる画質だった。あえて「KG-PL105S」との違いを指摘するならば、色のコントラスト。「GP1」のほうが「KG-PL105S」よりも花弁の色が鮮やかに感じた。また、背景の白っぽい部分が若干青みがかっていた。

 一方、カモメはコントラストがはっきりしているせいか、立体感があった。色合いに関しては、個々のカラーが強めに出ているため、「KG-PL105S」のほうが自然に近い色で再現されているようだ。バラと同様、カモメの首の辺りの影の部分などは、やはり白い部分がやや青っぽい。元の写真の見栄えに近づけたいなら、コントラストや色合いをマニュアルで調節するとよいだろう。

 操作性については、ピントを調節するつまみが上面にあるため、使用する際レンズから出ている光を遮ることがないので使いやすかった。また、「KG-PL105S」にも付いている台形補正機能だが、「GP1」は自動的に縦方向の傾きを感知して画面の形を調節してくれるので便利だ。さらに、「KG-PL105S」と同じく、本体上面タッチパネルよりも反応のすばやいリモコンが使いやすかった。なお、駆動音は「KG-PL105S」よりも静か。

 「GP1」も「KG-PL105S」と同様、さまざまな設定がメニューから行えるのがうれしい。例えば、表示方法では、壁をスクリーン代わりにした際「黒板」「薄い黄色」など最適なモードを選べるほか、アスペクト比の選択、デジタルズームなどが設定できる。また、システム設定では、自動電源オフやスリープタイマーなどが設定可能。写真や動画など、投影するコンテンツの種類に適した色や明るさに自動で調節してくれるピクチャーモードも備える。

USBメモリ直差しが便利、ビジネスでもプライベートでも活躍!


 今回、重さ500g以上1kg未満の小型プロジェクター2モデルを使ってみたが、以前レビューを行った重さ300gのミニプロジェクターと比べると、驚くほど画質がよかった。また、画面サイズを新聞の片面1ページ分から大きくしても画質がそれほど悪くならず、室内が暗ければ充分に視聴できる画質だった。重さ300gのモデルでは、A3程度がきれいに映し出せるギリギリのサイズだったので、大画面化できるのはプロジェクターとしてやはりうれしい。また、USBメモリが直差しできるのも、PCと接続する必要がないので手軽で使いやすかった。

 ただ、本体そのものは2機種ともに軽量でコンパクトだが、電源ケーブルが意外と太くてしっかりしている。このため、持ち運びの際にはケーブルがかさばるので頭の隅に入れておこう。とはいうものの、実勢価格と照らし合わせても、画質や操作性、デザインともにいずれも充分満足のいくものだったといえる。プライベートだけでなく、ビジネスシーンでも充分活躍してくれるはずだ。(BCN・井上真希子)

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