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海外総合

アレス1-X、1日遅れで打ち上げ成功

2009年10月29日(木)18時37分配信 ナショナルジオグラフィック

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 2009年10月28日(日本時間29日)、NASAの次世代ロケット「アレス1」の試験機「アレス1-X」がアメリカ、フロリダ州のケネディ宇宙センターから無事に打ち上げられた。人類を再び月に送り込み、はるか宇宙の彼方への有人飛行を実現するための第一歩になるとNASAは述べている。Photograph by John Raoux, AP [ 拡大 ]

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 アメリカ東部標準時28日午前11時30分(日本時間29日午前0時30分)、NASAの第1次評価用ロケット「アレス1-X」がフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられ、6分間の試験飛行を無事に終えた。人類を再び月に送り込み、はるか宇宙の彼方での有人飛行を実現するための小さな一歩が刻まれた。

 高さ99.6メートルのアレス1-Xは世界最大のロケットで、4〜6人のクルーを収容するカプセル型宇宙船「オリオン」を宇宙へ運ぶために開発された「アレス1」の評価用試験機である。アレスとオリオンは2010年に退役するスペースシャトルの後を継ぎ、2017年までには宇宙への人員・物資輸送用ロケットとして活躍する予定だ。

 アレス1の第1段ロケットは、最大マッハ4の速度でアレス1を宇宙空間に送り込む。第1段が切り離された後は、2段目がオリオンを地球の軌道に乗せる役割を果たすことになる。

 NASAは最終的に貨物用大型ロケット「アレスV」を建造し、アレス1と連携させる計画だ。アレスVで打ち上げられる月着陸船「アルタイル」は、地球軌道上でオリオンとドッキング後、エンジンを再点火して地球の重力圏から脱出し、月へと突き進む。

 試験機アレス1-Xのサイズと重量は、実際のアレス1とほぼ同じ。ただし、実際の設備を使用したのは第1段ロケットのみだ。4つの固体燃料ブースターと1段目を分離し回収するための固体燃料分離モーター、新たに開発された回収用パラシュートが搭載された。アレス1によって宇宙空間に送り込まれる2段目ロケットとその上部のオリオンについては、形状と重量をシミュレートした実物大模型が使われた。

 アレス1-Xの打ち上げは2度目の挑戦で成功した。1度目は出だしでつまずき、何時間も浪費した。当初は27日午前8時に打ち上げられる予定だったが、上空の風が強く、ロケットの軌道に影響する恐れがあったため延期となった。

 同日午前9時23分、ミッション担当者たちは天候の回復を予想し、ロケット上部の探針や温度計を覆うカバーを外すよう技術者に指令を出した。これらの計器から速度や圧力、上昇の角度に関するデータが送られてくる。

 ところが、今度はカバーがうまく外れず、カバーを固定していた太いコードがロケットの先端に絡まった。3分後にコードはほどけ、新たな打ち上げ時刻は9時44分に設定された。

 9時30分、気象担当者たちがゴーサインを出し、打ち上げの準備が始まった。しかし5分もたたないうちに、打ち上げ中止の決断が下された。海上の危険指定区域で貨物船が発見されたためだ。この区域にはロケットの破片が落ちてくる危険がある。

 その後も天候上の懸念から打ち上げ時刻は何度も変更され、ついに午前11時23分、ミッション担当者たちは28日への順延を決めた。

 NASAは、無事に終わったアレス1-Xの試験飛行が新たな宇宙探査時代の幕開けを告げるものとなることを期待している。しかし専門家の中には、アレス1を「単なる無駄遣い」と評する声もある。

 また、スペースシャトルに使われている既存のロケットを利用し、それに合わせた宇宙船を新たに開発するという案もある。この方法であれば、低予算で人類を再び月に送り込むことができるが、パワー不足のためさらに遠くまで行くのは難しい。

 ただし、米国有人宇宙飛行検討委員会(U.S. Human Space Flight Plans Committee)は、アレス開発が完全に打ち切りとなるわけではないと述べている。

 NASAの今後については、アメリカ連邦議会とホワイトハウスで最終決定が下されることになる。「オバマ政権がどのような道を選ぶかは見当もつかない。アレスの開発続行と中止という両方の選択肢があるため、まだ結論は出ていない」と、委員会のメンバーでNASAの元宇宙飛行士リーロイ・チャオ氏は述べている。

Brian Handwerk and Victoria Jaggard for National Geographic News

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