【ワシントン=有元隆志】米東部ニュージャージー州と南部バージニア州で3日、知事選の投開票が行われ、両州ともに共和党の新人候補が当選した。米メディアの出口調査によると、経済の先行きに不安を覚える有権者が多く、このことが昨年の大統領選、上下両院選で惨敗した共和党の勝利に結びついたとみられる。民主党はニューヨーク州の下院補欠選では勝利したものの、1年前の「オバマ人気」の勢いはみられず、来秋の議会中間選挙に向けて大きな打撃となった。
ホワイトハウスは両州知事選を「地方の選挙」(ギブズ大統領報道官)と位置づけ、国政とは関係ないと強調する。とはいっても、昨年秋の大統領選で両州ともに制したオバマ大統領は今回、両州で計5回遊説。特に民主党の強いニュージャージー州には投票日直前にも入り、現職候補のてこ入れを行った。
しかし出口調査によると、昨年の大統領選で民主党候補としては44年ぶりにバージニア州で勝利したオバマ氏に対し、回答者の50%がその仕事ぶりを評価しないと答えている。
経済情勢や医療保険改革問題のほか、アフガニスタンへの米軍増派をめぐるもたつきも影響したとみられる。ノーベル平和賞受賞も追い風にはならなかった。
特に経済情勢をめぐっては、ニュージャージー州では90%、バージニア州では84%の回答者が来年の米国経済の行方を心配していると答えた。民主党のクリントン政権下の1994年の中間選で共和党が大勝し、議会多数派を占めるようになったときも6割が経済状態が悪いと答えている。
無党派層の票の多くも共和党候補に流れた。出口調査では、バージニア州で65%、ニュージャージー州で58%の無党派層が共和党候補に投票したとしている。今後、有権者の見方が変わらない限り、大統領や民主党にとり中間選挙は厳しい戦いとなることが予想される。
ニュージャージー州では共和党のクリス・クリスティ前連邦検事(47)が、再選を目指したジョン・コーザイン知事(62)を破った。バージニア州では共和党のボブ・マクドネル前同州検事総長(55)が民主党のクレイ・ディーズ同州上院議員(51)に大差をつけた。共和党議員の陸軍長官就任に伴うニューヨーク州の下院補欠選では共和党の分裂もあり、民主党のビル・オーエンズ候補(60)が勝利した。