2006ミス・ユニバース・ジャパン知花くららさんが語る社会貢献(後編)
2009年4月28日(火)10時50分配信 ゆかしメディア
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■WFPオフィシャル・サポーターとしてザンビアへ
−現在、WFP(国連世界食糧計画)のオフィシャル・サポーターとして活動されていますね。
「はい。活動としては、去年はアフリカ大陸のザンビアに現地視察に行きました。他には、国内でWFPの関連イベントに参加したり、現地視察についての写真展を開催したりしています。ザンビアの視察は10日間の滞在で色々なところに行きましたが、すごくショックなこともありました。」
−ザンビアで具体的にどのようなことをされたのですか?
「子供たちの学校給食配給の場を視察したり、農業支援の現場に行ったりしました。一番ショッキングだったのは、給食配給の視察の時でした。給食をもらうために、かわいい子供たちが一列に並んで待っていて。歌を歌ったり、微笑みかけてくれたり、ごく普通の幸せそうな光景なんです。でも、コーディネーターさんが『この子たちのほとんどがHIVで両親をなくしていて、この中の何人かはHIVのポジティブなんだ』と教えてくれたんです。それを知って、すごく衝撃を受けて……。この子たちは何にも悪くないのに勝手に感染して、いつか死ななくてはいけないなんて。かわいそうと言うより、あまりにシビアな現実でした。日本から綺麗事は言えないです。」
■未来の生活向上のための食糧支援
−WFPの活動は、教育支援と農業支援の2つが大きいのですか?
「そうですね。WFPは皆さんがよく知るようにお米や麦を食物がないところへ運ぶ緊急食糧支援を行っていますが、同時に教育支援(給食配給)と農業支援を行っています。開発途上国で教育が普及しない理由。それは、家庭が子供を労働力として考えているからです。特に女の子はその傾向が強いです。でも学校で給食を出せば家庭の食費の負担が軽くなるし、帰りに菜種油などお土産を持たせたりすれば、親が積極的に学校へ行かせるようになります。給食が教育の呼び水になるんです。
また開発途上国では今密猟が横行して、木もどんどん切られて売られています。それはなぜかと言うと、元手がなく商売ができるし、食料が手に入るから。飢えを凌ぐために仕方なくやっているんです。そういう人たちに、WFPは農業のやり方を教えています。農業は結果がでるまで半年くらいの長い時間がかかるので、その間の食糧支援もします。人々の未来の生活向上のために、WFPは活動しています。」
■元マイクロソフト幹部が創設した"room to read"
−WFPの他にはどんなチャリティー活動を?
「NPO法人"room to read"の活動もしています。開発途上国の子供たちに本を送ったり、現地に図書館を建設したり、現地語で本を訳して教材を作ったりする団体です。ここは数年前まで元マイクロソフト幹部社員だった、ジョン・ウッドさんが創立した団体です。それまでお金も地位もあって、何不自由なく暮らしていた方。でも、ある時疲れてふっと旅に出たそうなんです。その旅でネパールを訪れた時、地元の小学校や図書館にほとんど本がないという状況に出会って。それをきっかけに、開発途上国の子供たちに本を贈る活動をすると、彼が決めて立ち上げました。」
−開発途上国はザンビア以外にも訪れていますか?
「あとはテレビ東京の『知花くららの地球サポーター』という番組で、アフリカのウガンダ、ベトナム、カンボジア、タイなど年に3〜4カ国の開発途上国に行きます。ODA(政府開発援助)の現地での活動内容や青年海外協力隊の活動をレポートするのですが、そこで見聞きするのは、いかに子供たちは勉強をしたがっているのにできないか、地域でどんなものが足りないのか。私にとって、そこで目の当たりにするものは経験としてすごく大きいです。その経験は、私が帰国して様々な場でスピーチすることで、皆さんにフィードバックしていくことができます。私が言葉を発することで、たくさんの人に色々なことを考えてもらえるきっかけになれば嬉しいですね。」
■オークションディナーで驚いたこと
−日本の富裕層の社会貢献に対する認識は海外に比べて遅れていると思いますが、それについてはどうお考えですか?
「チャリティーのムーブメントが起こったのは、欧米の方がずっと日本より先なので、それは仕方ないと思います。欧米では、チャリティー活動が一種のファッションやステイタスのようにセレブの間で広まっていますよね。日本はまだまだこれからなんじゃないでしょうか?
実は先日、ちょっと残念なことがありました。日本で、あるオークションディナーに参加して、オークションのプレゼンターを務めさせていただいた時のことです。1人5万円のオークションディナーで、集まっているのは裕福な方たちばかり。なのに、オークションで全然手が挙がらなかったんです。出品されたものは、一番高いのが70〜80万円くらいで、一番下が約2万5千円。この2万5千円で、1人の女の子の1年間の教育費や生活費が賄えるんです。でも、それすら手が挙がらなくて。5万円のディナーに出席しているのに、なんで最低金額のものにも手を挙げてくれないんだろう?と、すごく疑問でした。」
−それはちょっと驚きですね。
「私はわくわくして参加したので、正直残念でしたね。日本の方は、自分と世界のそういう状況との繋がりの認識が薄いのかもしれません。関心がないというか。」
■まず「知る」ことから始めてほしい
−日本の富裕層は、まず何から始めるべきだと思いますか?
「難しいですが……日本は今、変わりつつあるターニングポイントにあるのだと思います。あまり難しく考えないで、NGOやNPOがこんな活動をしているというのを知るところから始めればいいのではないでしょうか。自分の興味がどこにあるかをまず考えてからの方が、探しやすいと思います。私が一番興味あったのは子供、女性、教育でした。興味のある分野から調べていけば、身近に思える問題がきっとあるはずです。またチャリティーウォークなど気軽に参加できるイベントに参加するのもいいですね。
−今後はどんなチャリティー活動をしていきたいですか?
「ザンビアで経験したことを話すトークショーや、写真展を通して、多くの方にアフリカの現実を伝えていきたいです。富裕層の方には、まずウェブにアクセスして、WFPやその他の団体の活動を知っていただきたいです。どれくらいの子供たちが飢餓で亡くなっているかなどを知ってもらえれば、またその機会が増えれば、状況は変わっていくはず。まず知る機会を増やすことが先決だと思います。」
知花くらら(ちばな・くらら)
沖縄県那覇市出身。上智大学文学部教育学科卒業。1982年3月27日生まれ。2006 ミス・ユニバース・ジャパンに選出され、同年7月にロサンゼルスで開催された2006 ミス・ユニバース世界大会で第2位に輝く。現在は小学館「Domani」の専属モデルを務め、テレビ東京「知花くららの地球サポーター」、BS12「グローバルビジョン」にナビゲーター役でレギュラー出演中。他多数のCMに出演。国内外に活躍の場を広げている。
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