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海外総合

5歳から始める「スイスのボーディングスクール留学」(後編)

2009年7月3日(金)20時0分配信 ゆかしメディア

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5歳から始める「スイスのボーディングスクール留学」(後編) [ 拡大 ]

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5歳から始める「スイスのボーディングスクール留学」(前編)

■小学校を海外で過ごして、日本に帰ってくることはできる?

―低年齢留学をする上で、その後の進路や、日本に帰ってこれるかどうかという点も、親御さんは不安に思われると思います。海外で例えば小学生まで過ごした場合、中学・高校から日本へ帰ってくることはできるのでしょうか?
「帰国子女枠を利用して日本の中・高に転入するなど方法はありますが、カリキュラムの乖離を埋めるのに苦労するかもしれません。実際には、低年齢で留学なさるご家庭の多くは、最終的に海外の大学進学まで視野に入れた教育計画を立てておられることが多いです。我が子に与えたいのはどんな教育なのか、将来どういう学歴をつけさせたいのかを、あらかじめ長期的な目線で整理しておくことが大切です。その軸足が定まらないまま、ただ闇雲に海外に行かせたいからという理由だけで留学させたら、こんなはずじゃなかった、という結果になりかねません。海外でずっと育ててもいいという覚悟があって、グローバルな学歴をつけさせたいと望んでいる。そういうご家庭にとって、低年齢から始めるスイスのボーディングスクール留学は1つの解決策になりうると思います。」

―とはいえ、家庭の事情や様々な理由で、日本へ帰国しなくてはならない場合もあると思うのですが?
「ご家庭の事情以外にも、海外生活がどうしても合わなかったりして、帰国するケースもあるでしょう。その場合でも、高校に入ってからだと日本での受け皿を確保するのが大変ですが、義務教育年齢にあたる小中学校のうちなら、公立の学校に戻ることができます。そういう意味でも、低年齢の方が冒険しやすいかもしれませんね。」

―ラ・ガレンから帰国した後、お子さんたちはどのような進路を選んだのですか?
「2人は現在13歳と14歳になり、日本国内にあるインターナショナルスクールに通っています。秋には上の子がハイスクールへの進学を控え、同級生の間で『将来、どの大学に行く?』と、欧米の具体的な大学名を挙げて話し合ったりしているようです。普通なら、これからいよいよ海外へ留学させようかと考える年齢です。小さい頃に寂しさを我慢した代わりに、今一緒に過ごせるのが幸せですね。思春期の成長著しい子供たちの日常を手許に置いたまま近くで見られるのは、とても楽しいです。」


■スイスにボーディングスクールが多い理由

―そもそも、スイスにはなぜボーディングスクールが多いのでしょうか? レマン湖沿いには人気の高い、富裕層の子弟が集うボーディングスクールがたくさんあります。
「まず、風光明媚な地理的条件があり、ヨーロッパの富裕層向けリゾートとして発展を遂げてきたという歴史があります。また、スイスのボーディングスクールの多くは、ボーディングスクールでありながらインターナショナルスクールである、という特色があります。つまり、自国民の生徒がたくさんいるところに留学生がお客様として入り込むのではなく、どこの国から来た生徒も対等の立場で友人関係を育むことができるのです。そのため、世界中から富裕層の子弟や優秀な生徒たちが集まってきました。」

 海外教育コンサルタント(EDICM)によると、アメリカのボーディングスクールは多くても留学生の割合は20%で、アメリカ人のための学校ということが基本だといいます。しかしスイスのボーディングスクールは他国と異なりインターナショナルスクールなので、海外からの生徒の受け入れに大変寛容なのです。

―スイスに富裕層の子弟が集うのは、そのような背景があるのですね。
「はい。また、スイスのボーディングスクールの多くは、イギリス式とフランス式、学校によってはアメリカ式やドイツ式も選択できるなど、1つの学校で2〜3カ国の教育カリキュラムが並行して学べるシステムなので、生徒たちの多様な進路の需要に適応しやすいという面もあります。」


■日本にも低年齢向けボーディングスクールはつくれる?

―スイスでの3年間で子供たちが獲得した能力は、まとめるとどのようなものでしょうか?
「どんな相手とでも物怖じせず即座に交流できるコミュニケーション能力。世界語としての英語力、フランス語・ドイツ語などの第2・第3外国語力。多彩な人脈。グローバルに通用する上級学校に進学しうる学力、などです。スイスのボーディングスクールは、個々の生徒のニーズに合った学校生活をこまやかにアレンジしてくれます。質の高いパーソナルな教育を受けるには高額な費用がかかりますが、でも反面、お金のかけがいがあるのもスイスの教育です。」

―若草さんにとって、スイスでの低年齢留学は成功したと言えますか?
「成功かどうかは2人が大人にならないとわかりませんが、現時点ではこれがベストであったと思っています。夫と私が、娘たちに身につけて欲しいと願っているのは、『普遍的生存能力』です。英語やコンピューターは、そのための道具に過ぎません。『普遍的生存能力』を培うには、年齢も文化も異なる子供同士が切磋琢磨しながら育つスイスのボーディングスクールに、5歳・6歳というあの年齢で出すのが我が家にとっては最も適していたのだと、とても満足しています。」

―留学コラムニストとして、今後はどのような活動をされますか?
「娘たちを託せる学校をさがし求めて見つけたスイスの低年齢向けボーディングスクールに、すっかり魅せられてしまいました。日本ではあまり知られていなかったラ・ガレンなどそれらボーディングスクールの素晴らしさをより広くお伝えできるよう、これからも活動していきたいです。また、最近は低年齢留学という言葉が浸透し、ご相談を受ける機会が増えました。留学の意義はわかるものの、しかしスイスは日本から遠いのと費用がかさむので、小さなお子様を手放しにくいと仰るお声をよく耳にします。そのため、いっそのこと、日本国内にもラ・ガレンのような低年齢向けのバイリンガルボーディングスクールを創れないかと思案しているところです。」

 5歳からのボーディングスクール留学は、親にとっては不安が尽きず、また幼すぎて現実的ではないと考える方も多いようです。一方、真に世界に通用する国際人を育てたいと願う親は、すでにこうして実践し、海外の大学進学を視野に入れ世界で通用する社会人となるであろう子供たちを着々と育てています。
 低年齢留学は、本人のアイデンティティの所在や日本語能力において、その是非が激しく議論されるテーマでもありますが、それらに関する若草さんなりの見解は著書『5歳6歳スイス留学大作戦』(かんぽう)で詳しく述べられています。

 ボーディングスクール留学は富裕層だからこそ実現できる、究極の教育の選択肢です。質の高い教育という、一生散逸することのない貴重な財産を子供に持たせることができる、「無形の財産分与」なのかもしれません。子供の未来と教育の可能性に賭けて、このような選択肢を選ぶことも、1つの大きな成功への道と言えるのではないでしょうか。

若草まや(わかくさ・まや)
低年齢留学コラムニスト/医師。東京女子医大卒。結婚7年目にして生まれた我が子のために最良の教育を探し求めた結果、世界の名門ボーディングスクールに魅せられ、2001年、2人の娘をスイスに留学させる。7月15日より株式会社アルクのホームページ、スペースアルクにて新連載『若草まやの国際子育てリターンズ』を開始予定。

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