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8月1日、今シーズンのマウンドに一度も上がることがないまま、レッドソックスの左腕投手エデュアルド・ロドリゲスの全休が決まった。キャンプが再開される直前の7月上旬、ロドリゲスは新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示した。14日間の自宅療養の後、検査で陰性が確認されたロドリゲスは、7月中旬に本拠地フェンウェイ・パークで行われていたキャンプに合流。順調なら、8月中にはメジャーで投げていたはずだった。

 27歳の今シーズン、ロドリゲスはさらなる飛躍を期待されていた。昨シーズンは初めて規定投球回に達したのみならず、200イニングもクリア。19勝を挙げてチームの勝ち頭となった。今年のスプリング・トレーニングでも順調で、オープン戦では3登板の計11イニングで2失点、最後の登板となった3月11日は4イニングで10三振を奪って無失点に封じた。この1週間後にエースのクリス・セールがトミー・ジョン手術を受けると決まったこともあり、開幕投手候補に挙げられていた。

 ところが、ロドリゲスの飛躍は来シーズン以降に先送りとなった。7月下旬、胸に違和感を覚えて医師の診断を受けた結果、心筋炎を患っていることが分かった。これは、新型コロナウイルスの後遺症あるいは合併症で、ウイルスが心筋に感染することで炎症が起こり、不整脈などが生じる疾患だという。
  心臓の疾患だけに、ロドリゲス自身も「このことを最初に聞いた時は、ちょっと怖かったよ」と語る。医師によれば、新型コロナウイルスに感染した人の10~20%が心筋炎を発症するのだという。ロドリゲスは家族とも相談した上で、今季全休を決断した。

 現時点では、新型コロナウイルス感染が報じられた選手の中に、同様の症例は確認されていない。だが、感染者がさらに増加すれば、確率から言ってロドリゲスと同じことは起こり得る。そのリスクを減らすには、とにかく感染者を少なくすることが重要。今後はこれまで以上に、感染防止の手順を遵守する必要があるだろう。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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