北朝鮮はコロナ禍で「ジリ貧」に拍車 外交官逃げだし東京五輪“ボイコット”

北朝鮮はコロナ禍で「ジリ貧」に拍車 外交官逃げだし東京五輪“ボイコット”

中国には媚びを売り(7日、朝鮮労働党で演説する金正恩総書記=平壌) (C)ロイター/KCNA

北朝鮮情勢が騒がしい。平壌のロシア大使館によると、次々と外国人がいなくなり、現在とどまるのは300人足らず。うち各国の大使は9人、代理大使4人。人道援助団体の関係者も全員退去したという。理由はコロナ禍による生活条件の悪化のようだ。現地で何が起きているのか。

「金正恩総書記は新型コロナを警戒して、昨年1月には早々に中国との国境を閉鎖。以来、国民も外交官も劣悪な環境に置かれています」とは、国際政治経済学者の浜田和幸氏だ。こう続ける。

「物資が極端に減り、外交官も食料や医薬品をろくに買えない。おまけにロックダウンも厳格なようです。外交官に飢餓で苦しむ人民の姿を見せないよう行動制限をかけ、車両用ガソリンの供給をストップ。この1年で当局の締め付けはさらに増し、現体制に不都合な行動を取ると、外交官でも秘密警察に連行されます。いまだコロナ感染者は一人もいないと大見えを切っていますが、その証拠を見た人はいないし、外交官や専門家も信じていません。北にとどまっていたら命の危険にさらされるため、外国人が逃げ出しているのは間違いありません」

 北は感染疑いの人々を続々と隔離。その数は昨年12月3日時点で3万3223人とWHOに報告された。浜田氏によると、金正恩はコロナウイルスが海上から国内に入ることを警戒。日本海付近で密漁をしている漁業関係者や製塩業者を公開処刑したという。

 米ファイザー社をハッキングし、ワクチン技術を盗み出したが、材料がないため生産できなかったとの情報もある。そんな折に東京五輪を“ボイコット”とは、何が目的なのか。

「北は表向き『コロナからの選手保護』を理由にしていますが、政治目的がうかがえます。今月末に国境封鎖を解き、中国側から援助物資の提供を受けるため、現在、調整中。習近平国家主席の歓心を買おうと、日本の五輪には参加しないが、来年冬季の北京五輪には出場すると伝え、物資流入を本格化させようとのもくろみでしょう」(浜田和幸氏)

 金正恩にとって東京五輪は中国に媚を売る道具に過ぎないのか。

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