公有施設売り外資ボロ儲け 鈴木道知事候補に問われる“トップの資質”

公有施設売り外資ボロ儲け 鈴木道知事候補に問われる“トップの資質”

外資にたたき売り(車で街頭演説をする鈴木直道候補、右は夕張市のホテルマウントレースイとマウントレースイスキー場)/(C)日刊ゲンダイ

与野党対決の構図となった北海道知事選で、自公の全面支援を受ける鈴木直道候補の夕張市長時代の公有施設売買をめぐり、有権者の間で「行政トップの資質に欠ける」と疑問の声が出ている。

 問題となっているのは、3月末に香港系ファンドに約15億円で売却される夕張市のホテルマウントレースイや、マウントレースイスキー場など4施設。もともと市所有だったが、中国・上海生まれの呉之平氏が社長を務める不動産業者「元大リアルエステート」(東京)が2017年2月、約2・2億円で買収。現地法人の「元大夕張エステート」を設立し、運営を引き継いだ。売却時、呉社長はメディアの取材に対し、「経営者として、中国人として日本に貢献ができるのではないかとの思いがありました」と語っていたが、それから2年余りで施設を転売。同社は短期間で10億以上の利益を得たワケだ。

 香港系ファンドへの売却について施設の老朽化などを理由に挙げているらしいが、一連の経過だけを見れば、最初からスキー場運営などが目的ではなく、不動産転売だったのではないかと疑われても仕方がないだろう。

「行政はふつう、こうした転売をさせないため、契約時に買い戻し特約を付けたり、転売禁止などの条件を付ける。ところが、17年2月8日の夕張市議会で、議員から『契約に際して、短期の譲渡を制限する特約などを設定する予定は』と問われた当時の鈴木市長は『契約上、何年間で転売を禁止するというような文言についてはうたっておりません』『地域に根差して長年にわたり営業を継続していきたいというお話』などと答弁。業者の言い分をうのみにして、大切な公有施設を外資に売り払ってボロ儲けさせてしまった。これは行政トップの資質としては失格です」(夕張市民)

 市税務課によると、市は売却に当たって固定資産税の3年間免除も付けていたというから、踏んだり蹴ったりだろう。

 こういう不可解な転売について、もっと早い段階で問題視されていないことが不思議だ。北海道に支社・支局を置く全国紙の記者はいったい毎日、何を取材しているのか。

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