6月まで死に物狂い 迷走の金正恩は”素寒貧“で独裁強化か

6月まで死に物狂い 迷走の金正恩は”素寒貧“で独裁強化か

最高指導者である国務委員長に再任(C)ロイター

米朝首脳会談が物別れに終わって以降、不穏な動きを続ける北朝鮮で11日から最高人民会議(国会)が開かれ、指導部が刷新された。オトモダチ人事を強め、独裁者の暴走に拍車が掛かりそうだ。

 3月の代議員選挙で選出されなかった金正恩朝鮮労働党委員長は欠席したものの、最高指導者である国務委員長に再任され、直属組織の国務委員会は2人増の13人体制に拡充。最側近の崔竜海党副委員長が新設の「第1副委員長」に昇格し、事実上のナンバー2に収まった。対米交渉に携わり、金正恩に近い李容浩外相も再任され、崔善姫第1外務次官がメンバー入りした。

 朝鮮半島情勢に詳しい国際ジャーナリストの太刀川正樹氏は言う。

「金一族は北朝鮮のロイヤルファミリー。代議員かどうかは関係ない超法規的存在だと改めて示した格好です。崔竜海氏が演説で〈わが国を平和守護の強力な宝剣を備えた世界的な軍事強国に変え、戦争の危険を終息させた〉と金正恩を称えていましたが、交戦状態にある対米関係が正常化するまで非核化する意思はないということ。戦争と恋愛にはルールはないと言いますが、勝利を収めるためには何でもやるということでしょう」

 その一方で、金正恩はロシアに急接近。

 WFP(国連世界食糧計画)を通じて5万トンの小麦提供を受け、極東のウラジオストクでプーチン大統領と初の首脳会談に臨むとの観測が流れている。

「北朝鮮の食糧見通しが判明するのは例年、5月から6月にかけてですが、今年は厳しいようです。金正恩が父親から受け継いだ70億ドルの“革命資金”はこの7年で30億ドルほどまで半減したとの情報がある。脱北した元駐英公使の太永浩は〈1億ドルもないのでは〉とも指摘しています。食糧事情をわずかでも好転させるため、6月まで死に物狂いでしょう」(太刀川正樹氏)

 素寒貧の行き先は……。

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