菅官房長官が派閥結成か 異例外遊で“ポスト安倍”に存在感

菅官房長官が派閥結成か 異例外遊で“ポスト安倍”に存在感

ホワイトハウスで厚遇される菅官房長官(右はポンペオ国務長官)/(C)共同通信社

新元号発表で「令和おじさん」として注目を集め、一躍、「ポスト安倍」に浮上した菅義偉官房長官が12日、米国での外交日程を終えて帰国。本格的な外交デビューで存在感をアピールしたが、次の一手で「派閥を立ち上げる」とみられている。

 国内の危機管理を担当する官房長官の外遊は異例だ。今回の訪米では、ペンス副大統領、ポンペオ国務長官、シャナハン国防長官代行らトランプ政権のキーマンが個別に会談する厚遇ぶりで、ホワイトハウスの関心の高さもうかがわせた。

 現地時間10日夜、囲み取材で記者から「ポスト安倍に向けた地ならしの狙い」について聞かれた菅氏は、明確な回答を避けたが、「連携を確認することができて、大変有意義だった」と、まんざらでもないふうだった。

「党内には、この外遊を皮切りに、菅さんがポスト安倍に向けた動きを本格化させるという見方があります。すでに無派閥議員を中心とした菅氏を囲むグループがいくつかありますが、それらをまとめ、参院選後に自分の派閥を立ち上げるというのです」(自民党中堅議員)

 韋駄天の「韋」の字を菅義偉氏の「偉」に代えた「偉駄天の会」は、菅氏を慕う派閥横断的なグループ。その中で、無派閥で衆院当選4回以下の若手に絞った集まりが「ガネーシャの会」だ。

 これとは別に、菅氏の側近とされる梶山弘志前地方創生相や小此木八郎前防災相らで構成する「無派閥有志の会」もある。参院には、当選1回生が菅氏を囲む会があり、それらを合わせると、その数は40人とも50人ともいわれている。

 菅氏は彼らにポストを分配し、総裁選などでは一致団結して動く。すでに実質的な派閥として機能しているのだ。

「ポスト安倍を狙うなら、正式な派閥にするでしょう。勝負に出るなら数も必要です。場合によっては、二階派と一緒になる可能性もある。そうなれば、“菅派”は一気に細田派に次ぐ第2派閥に躍り出ます。派閥の論理でも、総裁の座が視野に入ってくるのです」(細田派関係者)

■まさかの“プーチン方式”で安倍首相再選も

 二階幹事長は「文藝春秋」5月号のインタビューで、「ポスト安倍」の候補に菅氏の名前を挙げた。

 だが、第2次安倍政権の発足時から、一貫して官房長官として支えてきたのが菅氏だ。次が菅政権なら、それは安倍政治の継承を意味する。

「そこで囁かれているのが、安倍総理が信頼する菅さんにいったん政権を預け、数年後に再び総理に返り咲くというウルトラCです。現状では、自民党の党則で、総裁任期は『連続3期9年まで』と決まっている。しかし、菅さんに1〜2年任せてワンクッション置けば、その後また安倍さんが3期までやることができる。3選が禁止されていたロシアのプーチン大統領が、1期だけメドベージェフにやらせて院政を敷き、その後また大統領に復帰したことを念頭に置いているのです」(前出の自民党議員)

 まさか、菅氏の異例の訪米は、安倍首相がホワイトハウスに後継者を紹介するためにお膳立てしたのか。安倍政治の継承なんて、悪夢以外の何物でもない。

関連記事(外部サイト)