アベノミクスが成長妨げ 日本の競争力“過去最低”30位の衝撃

世界競争力ランキングで日本が過去最低の30位に 経済アナリストの菊池英博氏が警鐘

記事まとめ

  • 世界競争力ランキングを国際経営開発研究所が発表し、日本は5つ下げて30位だった
  • 順位は過去最低を記録、日本企業の生産性の低さや経済成長の鈍化が背景にあるという
  • 経済アナリストは、円安で楽に儲けようという安易な考え、仕組みの見直しを訴えている

アベノミクスが成長妨げ 日本の競争力“過去最低”30位の衝撃

アベノミクスが成長妨げ 日本の競争力“過去最低”30位の衝撃

成長力は頭打ち(C)共同通信社

スイスのビジネススクール「国際経営開発研究所」(IMD)が28日、「世界競争力ランキング」(2019年)を発表した。調査対象63カ国の中で日本は前年より総合順位を5つも下げ、30位となったことに衝撃が広がっている。

 IMDは1989年から毎年、競争力ランキングを発表。日本は2006年の16位から右肩下がりの傾向にあったが、とうとう最低を記録してしまったのだ。

 背景にあるのは、日本企業の生産性の低さや経済成長の鈍化。安倍政権が声高に叫ぶ「ゆるやかな経済回復基調」がデタラメであることが、客観的に示されたワケだ。

 アベノミクスの名の下で円安誘導を仕掛け、大企業のカネ儲けを優先してきたツケが回ってきたのである。

 財務省の「法人企業統計調査」によると、企業が利益から税金や株主配当を差し引いた、いわゆる「内部留保」(金融、保険業を除く)は446兆4844億円(17年度末)。

 つまり、大企業は「円安・株高」で得たカネを貯め込むばかりで、競争力を高めるための研究開発、設備投資はそっちのけだったのに等しい。それでいて、「即戦力が欲しい」「賃上げは限界」とか言っているのだから無能経営の極みだ。経済アナリストの菊池英博氏がこう言う。

「輸出企業は努力せずに円安のおかげで大量の“あぶく銭”が懐に入ってくるため、自社の生産性向上やコストダウンをしようとしない。成長しようとしない企業が競争力を失っていくのは必定です」

 安倍政権は「未来投資戦略 2018」の中で、データ社会の到来に向け<日本経済の潜在成長率を大幅に引き上げ、国民所得や生活の質、国際競争力を大きく向上>――と壮大な目標を掲げているが、IMDの項目別ランキングよると、日本の「ビジネスの効率性」は46位。「ビッグデータの活用」や「起業家精神」は最下位だ。

「円安でラクに儲けようという安易な考え、仕組みを見直さない限り、競争力を高めることはできません」(菊池英博氏)

 アホノミクスで、日本企業は「ゆでガエル」まっしぐらだ。

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