ついに国政にも影響を…過激なモンスター政党を生み出したのは日本の有権者

ついに国政にも影響を…過激なモンスター政党を生み出したのは日本の有権者

参院選中は都内のアチコチに(立花代表の公式ブログから)

【「NHKから国民を守る党」の内幕】(12)

「僕は法律に詳しい」

 NHKから国民を守る党(N国)の立花孝志代表(51)は、たびたびこの言葉を口にする。立花氏も筆者も法律家ではないため、実際のところは分からない。しかし、立花氏が選挙関連の法令を読み込んで「穴」を突いてきたことは事実だ。

 例えば「いつまでに転入すれば立候補でき、当選できるか」もN国は実際の選挙で試している。2017年6月4日投開票(5月28日告示)の兵庫・尼崎市議選(定数42)ではN国の武原正二氏(41)が3月1日に市内に転入して立候補。「駅前でのビラ配り30回。わずか35日間の政治活動で当選した」と立花氏は胸を張った。

 また、N国は「被選挙権なし」での立候補も複数回試している。今年4月7日投開票の兵庫県議選(伊丹市選挙区)には、原博義氏(47)が居住要件を満たさず立候補(2992票が無効)。4月21日の兵庫・播磨町議選にも大阪府在住の増木重夫氏(66)が立候補(110票が無効)。5月27日の足立区議選には墨田区民の加陽麻里布氏(26)が立候補(5548票が無効)。立花氏は立候補届け出の様子を撮影し、ネットにも公開してきた。

「被選挙権がないのに受理されるのは公職選挙法の不備。問題提起することが立候補の目的です」

 立花氏はそう言うと、驚きのプランを明かす。

「町村議会選挙は供託金がゼロ円。つまり、200人で押しかけて立候補することもできる」

 ポスター掲示板の枠を原稿用紙のマス目のように使い、長文を書くことも可能という。法的に立候補は止められない。

 こうしたN国の過激な言動は、国会にも影響を与え始めている。

「自民党は総務省からN国に関するヒアリングを実施しました。『自民党が公約で受信料を払わないと言いだしたらどうする?』という話も出たそうです」(政治部記者)

■「早くパチプロに戻りたい」

 N国という“劇薬”に頼らなければ日本の政治は変わらないのか。選挙は変わらないのか。多くの国民が賛成するNHKスクランブル化は実現しないのか。一体、日本の政治家や有権者は、今まで何をしてきたのか。

 立花氏は言う。

「スクランブル化が実現すれば党は解党します。早くパチプロに戻って気楽に暮らしたい(笑い)」

 N国というモンスターを生み出したのは、間違いなく日本の有権者だ。その責任は、すべての有権者が負っている。=おわり

(畠山理仁/フリーランスライター)

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