過去“百発百中”の教授が予測「弾劾なければトランプ再選」

過去“百発百中”の教授が予測「弾劾なければトランプ再選」

2016年の大統領選は、ヒラリー勝利の予測が多かったが…(C)ロイター

【現地取材 トランプ再戦への包囲網】#3

 2020年米大統領選では誰が勝つのか――。

 当選者を予測することが米国では長年行われている。主観的に「予想」するのではなく、政治学者がいくつもの指標を使って学究的に「予測」するのだ。

 複数の研究者が独自の当選予測モデルを開発しており、選挙前に発表している。外れることもあるが、1984年以来、すべての大統領選で勝者を言い当てている研究者がいる。首都ワシントンにあるアメリカン大学で米政治史を教えるアラン・リッチマン教授だ。なぜ予測が当たるのか。

 同教授は米政治史の中でも大統領選が専門で、1860年以降の全選挙を分析して指標を抽出し、数値化して勝者を割り出している。前回の選挙でも、他のほとんどの予測モデルがヒラリー・クリントンを勝者とした中で、同教授はトランプ勝利を言い当てた。

「投開票日のかなり前から当選者を予測できるシステムをつくり上げたのです。ただ、2016年の選挙は例外的に僅差になることがわかっていました。それでも、私の予測では『トランプ勝利』が出ていたのです」

 リッチマン教授が使う指標は13もある。党内の結束力や現職かどうか、第3政党から有力候補が出馬しているか、短期的、長期的経済成長率、さらにカリスマ性など多岐に及ぶ。それぞれを独自の集計方法で数値化して結果を割り出す。

 16年選挙の得票数はヒラリーが6585万票で、トランプは6298万票。ヒラリーが287万票多かったが、選挙人システムによりトランプが勝者となった。

 リッチマン教授はすでに来年の大統領選を予測している。

「来年11月まで随分時間があるので最終予測ではありませんが、トランプの弾劾がなければ再選される可能性は高いです。というのも13指標の中で3点だけがトランプにネガティブだからです。昨年の中間選挙での共和党敗北、そして大きな外交成果がない、カリスマ性の欠如です」

 最新の世論調査(キニピアック大学)によると、トランプ対バイデンの支持率は40%対53%でバイデンがリードしているが、同教授は支持率を重視していない。

 結果は来年11月3日まで待たなくてはいけない。(つづく)

(堀田佳男/ジャーナリスト)

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