香港空港占拠を誘発した暴力警察 世界同時株安の引き金に

香港空港占拠を誘発した暴力警察 世界同時株安の引き金に

「目を返して」(C)ロイター

中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案への抗議デモは、アジア有数のハブ空港を機能停止に追い込む異例の事態に発展している。13日も前日に続き、1000人以上が香港国際空港で座り込みを再開。400便以上が欠航したが、デモ隊を突き動かすのは警察の常軌を逸した暴力への怒りだ。

「地下鉄駅構内に催涙弾を発射し、一般市民が無差別に逮捕されるなど、デモとは無関係の人々まで巻き添えになっています。デモ隊との衝突もより攻撃的となり、抵抗の意思のない逮捕者を流血するまで殴りつけ、参加者に扮装した警官がデモをあおり、周囲の人々を一網打尽で逮捕する。決定的だったのは、11日の九龍デモの強制排除です」(デモ隊のひとり)

 デモ隊の女性が警察の発射した鎮圧用の弾を右目に被弾。「失明した」との情報が駆け巡ると、翌12日から空港で右目をガーゼで覆って「目を返して」と書かれたプラカードを掲げ抗議するようになった。怖いのは日本人も、いつタガの外れた香港警察に襲われてもおかしくないことだ。

「警察は、『そごう』がある銅鑼湾など観光客が集まる繁華街でも無差別的に暴力を振るっています。実際、現地在住の韓国人やフィリピン人などが“暴徒”扱いされ、逮捕されました」(前出のデモ隊のひとり)

 香港政府トップのキャリー・ラム行政長官は抗議について、「自由と正義の名で多くの違法行為が行われている」と非難し、怒りの火に油を注ぐだけ。おかげで香港株は急落し、観光客のキャンセルも続出。「『ペニンシュラ』など高級ホテルの宿泊代は、どこも通常の半値程度の激安水準」(現地記者)と経済に悪影響を及ぼしている。

 一方、中国共産党機関紙「人民日報」は、香港に接する深?市に中国の武装部隊が集結する動画をSNSに投稿。デモ隊を「テロ分子」と表現するなど武力介入を示唆した内容だ。13日は、中国本土の「公安」と疑われた男性ら2人が空港でデモ隊に包囲されて殴られた。

 天安門事件が再来すれば中国株も暴落し、それこそ香港発の世界同時不況が到来しかねない。

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