昭恵夫人が名誉校長 大阪の新設小学校に不可解な土地取引

「瑞穂の國記念小學院」への国有地の売却額が不明で訴状提出 安倍昭恵夫人が名誉校長

記事まとめ

  • 森友学園の「瑞穂の國記念小學院」(大阪府豊中市)への国有地の売却額が不明で訴状提出
  • この開校する小學院の名誉校長には、安倍首相の妻・昭恵夫人が就任している
  • 森友学園は「塚本幼稚園幼児教育学園」を経営、昭恵夫人は2015年に同園を訪問している

昭恵夫人が名誉校長 大阪の新設小学校に不可解な土地取引

昭恵夫人が名誉校長 大阪の新設小学校に不可解な土地取引

なぜ名誉校長に?(C)日刊ゲンダイ

「愛国心と誇りを育てる」――。こんな教育方針で建設が進んでいる小学校に土地売却問題が浮上した。この学校は「瑞穂の國記念小學院」(大阪・豊中市)。学校法人「森友学園」の籠池泰典総裁が進めている。この4月に開校する予定だ。

 何が問題かというと、同校の土地は財務省近畿財務局が売却した国有地にもかかわらず、その売却額が公開されていないのだ。そのため金額は不明だが、9日付の朝日新聞によると、森友学園は相場の10分の1の安値で買ったという。

 国有地は約8770平方メートル。この土地の周辺は1平方メートル当たり15万円が相場だから約13億円になる計算だ。それが朝日によると、1億3400万円だったと推定されているのだから事実だとすれば大安売りである。売買は昨年6月に行われた。

 この問題を追及している豊中市議の木村真氏は今月8日、大阪地裁に訴状を提出した。

「昨年5月から売買契約書類の公開を請求していますが、肝心の売却額が黒塗りになっているのです。公開しない理由は『当該法人の正当な利益を害する恐れがある』という曖昧なものなので、口頭でそんなの許されないよと言うと、“法人から公開しないでとの希望があった”と頑として認めないのです。国有地の売却は原則として公開するべきという観点から、金額の公開を求めて提訴しました」

 この森友学園は超保守的な教育で知られる。大阪市淀川区で「塚本幼稚園幼児教育学園」を経営しているが、そこでは園児たちに戦前の「教育勅語」を暗唱させている。バリバリの右翼なのだ。ロイター通信は〈同園のカリキュラムは戦前の日本を思い起こさせる〉〈3〜5歳の幼児に愛国心を育むことを目的としている〉と昨年末に世界に報じている。

 総裁の籠池氏は日本最大の右翼組織「日本会議」の大阪代表・運営委員を務めている。さらに仰天なのは開校する小學院の名誉校長に安倍首相の妻・昭恵夫人(写真右、代表撮影)が就任していることだ。

 2015年1月の産経ニュースは昭恵夫人が塚本幼稚園を訪問した様子を報じている。籠池氏から「安倍首相ってどんな人?」と聞かれた園児が「日本を守ってくれる人」と答え、昭恵夫人は涙を浮かべて「ありがとう。(安倍首相に)ちゃんと伝えます」と応じたという。

「私から見ると、塚本幼稚園はかなり偏った教育機関です。土地の売却額が極端に安いのが事実なら、日本会議や安倍首相周辺からの働きかけがあったのではと疑ってしまいます。塚本幼稚園では昭恵夫人のほか田母神俊雄、櫻井よしこ、百田尚樹といった右派文化人の講演会を開催してきたけど、会場のキャパシティーは150人ほどに過ぎない。小学校を新設し、体育館を何百人も入れるホールとして使うなど、大阪における日本会議の拠点にしようという狙いもあるのではないでしょうか」(木村真氏)

 日刊ゲンダイの取材に財務局は「情報公開法により、相手方の同意がないかぎり売却価格を公表できない」と説明する。

 国有地の払い下げにどんな事情があったのか。財務局は明らかにするべきだ。


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