朴槿恵大統領罷免で急浮上 「第2次朝鮮戦争」勃発危機

朴槿恵大統領罷免で北朝鮮の金正恩氏は韓国権力の空白を狙う? トランプ政権も警戒

記事まとめ

  • 弾劾訴追された韓国の朴槿恵大統領がついに罷免され、出直し大統領選が行われる
  • 北朝鮮の金正男氏は韓国政府の権力の空白を狙ってくるかもしれないという
  • 警戒を強めるトランプ政権は米韓合同演習で正恩氏の命を狙う「斬首作戦」訓練か

朴槿恵大統領罷免で急浮上 「第2次朝鮮戦争」勃発危機

朴槿恵大統領罷免で急浮上 「第2次朝鮮戦争」勃発危機

朴大統領罷免が決まり韓国はますます混迷を深める(C)AP

 10日、弾劾訴追された韓国の朴槿恵大統領がついに罷免された。60日以内に出直し大統領選が行われ、5月9日の投開票が有力視されている。北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返し、朝鮮半島情勢が緊迫する中での選挙戦。金正恩政権の出方次第でますます緊張が高まりそうだ。

 韓国ではすでに朴槿恵の失職を見越して選挙モードに突入している。直近の韓国の世論調査によると、弾劾を主導した革新系の最大野党「共に民主党」の文在寅前代表が他の候補を大きくリード。それを保守系の大統領代行・黄教安首相が追う展開が予想されている。

「文氏は左派系の盧武鉉政権で大統領秘書室長などを歴任しました。文政権が誕生すれば、韓国は日米と距離を置こうとするでしょう。政策的にも、文氏は在韓米軍が前倒しで進める高高度ミサイル防衛システム『サード』の韓国国内配備の延期を求めています」(デイリーNK東京支局長の高英起氏)

■韓国権力の空白を狙う金正恩

 サードは北朝鮮のミサイル攻撃を迎撃する最新鋭システム。その導入に反対する文氏が大統領になれば金正恩にとっては追い風。しかし、大統領選の行方は不透明だ。

「金正男氏暗殺の“国家テロ”によって国際社会でますます孤立を深める北朝鮮にとって、自国の存在感を示すことが至上命題。そのために韓国政府の権力の空白を狙ってくるかもしれません。対北強硬策を継承する黄首相が大統領選に出馬し、風向きが変わって善戦することになれば、恐らく、金正恩委員長は何かしらの妨害工作を仕掛けてくる。昨年、朝鮮人民軍の『第525軍部隊直属特殊大隊』が韓国大統領府の襲撃を想定した特殊作戦を行ったと報じられました。朝鮮半島をパニックに陥れるため、新しい核実験に踏み切る可能性があります。恐ろしいのは、封じ込めを図ろうとする米軍と北朝鮮でチキンゲームが始まることです」(軍事ジャーナリストの世良光弘氏)

 北朝鮮は朴大統領が職務停止中の約3カ月間にも弾道ミサイルの発射を繰り返し、武力挑発の姿勢を強めてきた。警戒を強めるトランプ政権は、韓国で実施中の米韓合同演習で特殊部隊が金正恩の命を狙う「斬首作戦」の訓練も行うとみられている。いずれ第2次朝鮮戦争が勃発する懸念が出てきそうだ。

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