タブー破れば月内にも 高まる「早期解散説」根拠の数々

内閣改造の効果で支持率が回復 先週末から永田町では「早期解散説」が駆け巡る

記事まとめ

  • 内閣改造の効果で支持率が回復し、先週末から永田町で「早期解散説」が駆け巡っている
  • 公明党も早期解散に賛成のようで山口那津男代表は「いつあってもおかしくない」と言及
  • 加計・森友両学園の疑惑や日報隠蔽など、首相が国民に信を問う口実は山ほどあるそう

タブー破れば月内にも 高まる「早期解散説」根拠の数々

タブー破れば月内にも 高まる「早期解散説」根拠の数々

やるなら今しかない(C)AP

「やるなら今しかない」――。先週末から永田町で「早期解散説」が駆け巡っている。

 きっかけは、内閣改造の効果でつるべ落としだった支持率が回復したこと。依然、不支持が支持を上回る状況とはいえ、30%以下の危険水域から底を打った影響は大きく、「首相が抜き打ち解散に打って出るかもしれない」と与野党問わず政界関係者をザワつかせているのだ。

「恐らく内閣支持率は改造人事の“ご祝儀相場”で微増した今回が最高値。この先、ずるずると解散を先延ばししても、首相が安倍さんでいる限り、上がり目なし。新閣僚の不祥事が飛び出せば、もう目も当てられない。どんどんと支持率を下げる前に、早めに解散を仕掛けた方がいい」(自民党関係者)

 安倍首相がテレビ局をハシゴし、2019年10月予定の消費税アップについて「予定通り行っていく考えだ」と明言。この行動も「2014年の総選挙直前も首相は消費税を『上げる、上げる』と繰り返した後、いきなり『延期する』と反故にして、解散の口実にした。今回もそのパターンか」(政界関係者)という解説が流れている。

 公明党も早期解散には賛成のようだ。山口代表は先月末に「解散がいつあってもおかしくない」と言及。解散を先延ばしすれば、都議選でタッグを組んだ小池都知事の「都民ファーストの会」がいずれ国政に進出する可能性が出てくる。「自民につくのか、都民ファにつくのか、と踏み絵を踏まされる前に、サッサと解散してくれた方がありがたい」(公明党関係者)というわけだ。

 何より、民進党の迷走ぶりがあまりにもヒドイ。蓮舫代表の辞任に始まり、新代表候補も新鮮味ゼロ。今年4月まで党幹部だった細野豪志衆院議員が離党と、もうバラバラ。有権者の5割近くに上る政権不支持層の受け皿になるどころか、不毛な足の引っ張り合いを続け、党分裂の可能性が日増しに高まるありさまだ。

 これでは安倍首相じゃなくとも、「野党間の選挙協力が進んでいないうちに」と解散権を行使したくなってしまう。

「野党第1党の政党支持率が2ケタに及ばない状況ですから、自民党の議席減も最小限にとどめることができる。今、総選挙となれば、受け皿のない政権不支持層は『棄権票』となって宙をさまよい、歴史的な低投票率を招きそうです。その場合も組織票が幅を利かせ、自民党が得する結果となる。解散に打って出るには今が絶好のタイミングです」(政治評論家・山口朝雄氏)

 衆院の自民党は現有290議席。次回選挙は区割りの見直しで小選挙区の定数は6減、比例の定数も4減する。よって安倍首相の悲願である改憲発議に必要な「3分の2」は310議席となる。

「自民が20議席ほど減らしても、公明と維新の議席を足せば3分の2に迫る可能性はあり得るし、それでも足りなければ民進党内の改憲派を切り崩せばいい。民進党内が分裂含みだけに、なおさらです」(山口氏)

 唐突な改憲方針に加え、加計・森友両学園の疑惑や南スーダンPKOの日報隠蔽など、安倍首相が国民に信を問う口実は山ほどある。支持率急落を招いた諸問題も、選挙に勝てばチャラとなりかねない。

 民進党の代表選は9月1日。国政政党の代表選びの最中に、解散を仕掛けるのは禁じ手だが、あくまで政界の不文律に過ぎない。これまでも安倍首相は散々タブーを破ってきただけに、野党の選対幹部は「日報問題をめぐる閉会中審査を行う8月10日以降は、いつ解散があってもおかしくない」と警戒を強めている。

関連記事(外部サイト)