加計記載なし 国家戦略特区「議事要旨」改ざんは日常茶飯

加計記載なし 国家戦略特区「議事要旨」改ざんは日常茶飯

加計隠しも引き継ぎ(右は松野前文科相の発言原稿)/(C)日刊ゲンダイ

 曇りだらけじゃないか――。2015年6月の国家戦略特区ワーキンググループ(WG)のヒアリングに、加計学園幹部が出席し、今治市の獣医学部新設の意向を明言していた問題。WGの「議事要旨」には一切記載されておらず、「諮問会議やWGで議事も全て公開するオープンな形で議論している」(7月25日参院予算委)という安倍首相答弁は完全に崩壊だ。

 塩見英之内閣府参事官は、「『説明補助者』という非公式な立場だった。発言も公式なものではないため、記載していない」とか言っているが、公式の場で非公式発言もヘッタくれもない。菅義偉官房長官は8日、「加計学園は共同提案者ではなく、(説明)補助者。ルールに基づいている」との認識を示した。しかし、この解釈が許されるのであれば、加計学園のように提案者以外の利害関係者が出席して会議で猛アピールしても「議事要旨」には記載されないことになってしまう。一体、どこが「オープンな議論」というのか。この問題を追及している田村智子参院議員(共産党)はこう憤る。

「オープンにしているように装いながら、都合の悪い部分だけを隠すのは最も悪質です。しかも、それをルール通りと強弁しているわけで、“加計隠し”がシステム化していたのでしょう」

 これほどデタラメだと「議事要旨」の改ざんは常態化していた疑いが濃厚だ。国家戦略特区のWGや諮問会議の議事では、概要版の「議事要旨」はすぐに公開されるが、詳細な議事録の公開はナント4年後。審議中の議論の行方をチェックするには「議事要旨」を見るしか方法がない。しかも、梶山弘志地方創生相は「速記録は議事録や議事要旨を作った時点で不要になる」と速記録の破棄を認めているから、政権にとって都合の悪い情報は削除し放題だ。

 実際、獣医学部新設を認める方針を決定した昨年11月9日の国家戦略特区諮問会議の議事要旨を見ると一目瞭然だ。この会議で、松野文科相(当時)は「今後とも内閣府及び農林水産省と連携協力し、調整を行ってまいります」と発言していたことが、文科省の内部メモで明らかになったが、「議事要旨」ではこう記されている。
<文部科学省におきましては、設置認可申請については、大学設置認可にかかわる基準に基づき、適切に審査を行ってまいる考えです>

 メモにあった内閣府や農水省との調整の部分はバッサリ削除され、文科省が獣医学部新設に前向きな姿勢を示していたような発言内容に“捏造”されているのだ。

「4年後に議事録を公開するというのはどう考えても遅すぎます。加計学園のように何か問題がある案件だったとしても、すぐに確認できません。都合の悪い情報は省略したり、加工したりするといった議事録の改ざんが日常的に行われている疑いが強い」(田村議員)

 まさに国家ぐるみの徹底的な加計隠しと言っていい。

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