小池都政のツケ…東京五輪を“人質”にゼネコンが条件闘争

豊洲市場の追加工事の入札不調相次ぐ 東京五輪を『人質』にしたゼネコンの条件闘争か

記事まとめ

  • 豊洲市場地下の土壌汚染の追加工事の入札が、9月から計9件で2件しか落札されていない
  • 小池百合子知事は入札契約制度を改革したが、それによって追い込まれた形だという
  • また、この件は東京五輪を『人質』にしたゼネコンの条件闘争との推測も出ている

小池都政のツケ…東京五輪を“人質”にゼネコンが条件闘争

小池都政のツケ…東京五輪を“人質”にゼネコンが条件闘争

行きあたりばったりのツケ(C)日刊ゲンダイ

「オリンピックが“人質”に取られている」――。小池都知事の側近のひとりはそう表現した。豊洲市場地下の土壌汚染の追加対策工事の入札不調が相次ぎ、ドミノ倒しのように東京五輪の準備計画に赤信号がともりつつある。

 追加工事は築地市場移転の大前提。

 9月から入札を繰り返しながら、計9件の工事のうち落札されたのは2件のみ。年内に契約が成立しなければ、「2018年10月中旬」という移転スケジュールに支障をきたす。

「東京五輪の開催中は、移転後の築地市場跡地を大会関係車両の輸送拠点となる『デポ』に使う計画です。デポの整備には約1年かかり、その前に築地市場の解体も必要となる。機能検証を考慮すると、環状2号の地上部開通も含めた工期のリミットは2020年3月。超タイトなスケジュールで来年10月移転が延びると、五輪計画が破綻しかねません」(都庁関係者)

 小池知事が追い込まれたのは、結果的に自身肝いりの「入札契約制度改革」が要因だ。

 都は今年6月から落札額の高騰を防ぐため、予定価格の事後公表や1者入札の中止を試行していたが、昨年度に比べて入札不調が倍増。追加対策工事の竣工時期が迫る中、残る7件のうち24日締め切りの4件の入札は、予定価格の事前公表に踏み切らざるを得なかった。

 小池知事にすれば、業者主導の談合を廃止するはずが、五輪のために工期を譲れない追加対策工事で、ゼネコン側の返り討ちにあった格好である。

■身代金は高くつく

「豊洲市場の3施設(青果、水産仲卸、水産卸)はそれぞれ、鹿島、清水建設、大成建設を筆頭とした共同企業体の施工です。スーパーゼネコンがこれだけ大規模な工事を請け負えば、通常なら付随する工事やメンテナンス業務も含めて責任を持つ。相次ぐ入札不調は、まるで小池人気の退潮に乗じたゼネコン側の“挑戦状”。都の足元を見た建設費値上げの条件闘争にも思えます」(小池知事に近い関係者)

 事前公表された4件の予定価格は初回から4割も引き上がった。今後の五輪に向けた工事も工期がタイトになるほど、確実に価格は上乗せされていく。小池知事の周辺も「工事費が多少、引き上がるのは仕方がない」と白旗をあげているようだ。

 豊洲市場内の「にぎわい施設」を運営予定の企業は、小池知事が掲げた築地市場跡地を「食のテーマパーク」にする再開発方針に反発。追い込まれた小池知事は先週の定例会見で、食のテーマパーク構想について「ひとつの考え方」と語り、変更する可能性を示唆した。

 行きあたりばったりの小池都政の“撤退戦”の連続で、オリンピックの身代金は高くつきそうだ。

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