原発マネー還流幹部の国会招致を拒否する安倍政権の“関電隠し”

原発マネー還流幹部の国会招致を拒否する安倍政権の“関電隠し”

国会に出てくるべき(関電・八木会長)/(C)日刊ゲンダイ

なぜ徹底追及しないのか――。関西電力の原発マネー還流問題を巡り、与党は9日の衆院予算委員会の理事懇談会で、野党が求めた参考人のうち関電幹部の招致を拒否したのだ。

 かんぽ生命保険の不正販売を報じたNHK番組を巡る問題に関しては、NHKの石原進経営委員長、上田良一会長、日本郵政の鈴木康雄上級副社長らの招致を受け入れた。その一方で、自民党の森山裕国対委員長は関電幹部の国会招致を拒否したことについて、「民間企業のコンプライアンスの問題、経理的な不祥事で(関係者を)呼んだことはないので、よく考えることが大事だ」と言い放ったのである。

 NHKは総務省が所管する公共放送であり、日本郵政は政府が大株主であるから、与党が両社の幹部の国会招致に応じるのは当然。

 しかし、関電問題を「民間企業のコンプライアンスの問題」と片付ける理屈には無理がある。電力事業も公共性が高い上、安倍政権は国策事業として原発再稼働を推し進めているからだ。

 関電の高浜原発は、1〜4号機のうち3号機だけが稼働中だ。高浜町の野瀬豊町長は40年超運転の許可を得た高浜原発1、2号機の再稼働について「現状では認められない」と明言している。地元の同意が得られない以上、再稼働をゴリ押しする安倍政権こそが再稼働に端を発した関電問題を率先して解明すべき立場なのだ。

■第三者委を隠れ蓑に表に出さない

 関電の八木誠会長は9日、辞任を発表。野党は「辞めて済む問題ではない」(立憲民主党の蓮舫参院幹事長)と反発したが、安倍首相は9日の参院代表質問でも、関電問題について「まずは第三者の目を入れて徹底的に全容を解明することが不可欠」とノラリクラリ。原発マネー還流の疑いが掛けられているにもかかわらず、関電が設置した第三者委員会に調査を丸投げしている。

「関電は、第三者委が12月下旬をめどに調査報告書をまとめるとしています。官邸は報告書が出てくるまで、その調査を隠れ蓑にして、関電幹部を表に出さないシナリオを描いているのではないか。原発事業を巡る政官民の癒着に飛び火するのを恐れているのでしょう」(原発問題に詳しいジャーナリスト・横田一氏)

 国会を真相解明の場にしない限り、疑惑隠しのそしりは免れない。

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