IOCが東京都“排除”しマラソン会場変更 小池知事は噴飯「酷暑対策」で信用失墜

IOCが東京都“排除”しマラソン会場変更 小池知事は噴飯「酷暑対策」で信用失墜

これで酷暑を防げるとは思えない(C)共同通信社

五輪本番まで1年を切ったタイミングでのマラソン・競歩会場変更案が、波紋を広げている。酷暑対策として札幌開催をブチ上げた国際オリンピック委員会(IOC)の「ちゃぶ台返し」で、選手からは戸惑いの声が上がり、関係各所は大混乱。ホストシティーのトップである小池都知事も「聞いてない」とブチ切れているが、IOCの異例の開催地変更には、小池氏自身のヌルい“酷暑対策”が影響している。

 18日の会見で小池知事は、開催地変更について「突如提案されたことに疑問を感じざるを得ない」と、言葉の端々に怒りをにじませていた。立腹の最大の原因は、IOCにすっかり“蚊帳の外”に置かれてしまったことだ。

 9月27日から今月6日まで行われたドーハ世界陸上の女子マラソンでは、酷暑の影響で参加選手の約4割が棄権した。この惨状の危機感から、IOCは東京五輪のマラソン・競歩会場の変更を模索。都を完全にすっ飛ばして大会組織委員会と水面下で調整し、16日に「札幌開催」を公表した。

 小池知事が初めて知ったのは公表直前の15日。組織委の森喜朗会長は先週半ばに橋本聖子五輪相や一部の都議、札幌市や北海道側に連絡していたというから、小池知事だけが“排除”された格好だ。よほど頭にきていたのか、会見直前には自民党本部に赴き“親分”の二階俊博幹事長に泣きついたほどだった。

 何とも情けない状況だが、そもそも、小池知事はホストシティーの長としての資質に欠ける。17日には「涼しいところと言うのなら、北方領土でやったらどうか」と笑えないジョークを飛ばしたが、オリンピック憲章は五輪の政治利用を否定している。

■打ち水、アサガオ設置、かぶる傘に驚愕

 国家間の政治問題である北方領土を引き合いに出すとは、五輪精神の無理解を自ら暴露したようなもの。ロシア外務省から「スポーツは対立を引き起こすような冗談に使うべきではない」と批判されるありさまだ。IOCが小池知事を無視した背景には、そんな小池知事への不信感があったからに違いあるまい。

「IOCは前々から、都や組織委員会が打ち出してきた『暑さ対策』に不満を募らせていました。マラソン会場での打ち水や、競技会場入り口に清涼感を与えるため『アサガオ』を設置する案などは論外。300億円を費やした道路の遮熱性舗装も実効性に疑問符がついた状況です。『そんな対策で酷暑を軽減できるのか』と不審に思っていたといいます。特に日よけのための『かぶる傘』には度肝を抜き、喜々としてアピールする小池知事の手腕を疑問視しているようです。都に連絡しなかったのは、信頼していないからでしょう」(都政関係者)

 開場を延期した豊洲市場でも弥縫策の連発でいまだに使い勝手の問題は解決されず、17年衆院選挑戦に伴う新党立ち上げは場当たり策で大敗。五輪対策でも行き当たりばったりのツケを払わされたということ。この調子だと、五輪を知事の立場で観戦できるかはビミョーである。

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