43人が性的暴行告発 トランプ再選“もう一つの逆風”は#MeToo運動

43人が性的暴行告発 トランプ再選“もう一つの逆風”は#MeToo運動

ウクライナ疑惑とは別のところでも「やらかしていた」(C)ロイター

【弾劾必至!トランプ再選に「壁」】#5

「トランプが所有するフロリダの別荘で、私は彼に突然つかまれ、壁に押しつけられてキスされたのです」

 大統領選に勝ってから3年が過ぎたが、いまだにトランプの過去の不埒な行動が取りざたされている。2005年、「ピープル」誌のナターシャ・ストイコフ記者は、トランプにインタビューするために別荘を訪れた時に無理やりキスされた。被害者はストイコフ氏だけではない。

 先週、ワシントン・ポスト紙は先月末に米国で出版された「大統領の女たち:ドナルド・トランプという捕食者(筆者訳)」という新刊本の書評を載せた。被害に遭った43人の女性たちによる、トランプの新たな性的暴行事件を詳述した内容だ。ストイコフ氏が続ける。

「これまでもトランプを糾弾してきましたが、彼はいつも『おまえは嘘つきだ』と言い続けてきたのです。大統領になってからは、トランプ支持者が私たちの話に耳を傾けなくなりました」

 ただトランプが大統領に就任した後から、米国内ではセクハラや性的暴行の被害を共有して撲滅を訴える「#MeToo(ミートゥー)」運動が活発化してきた。ストイコフ氏はトランプの被害者だけでも相当数いることに驚き、声を上げることの重要性を訴えている。

 そうした中、女性誌「エル」のコラムニスト、ジーン・キャロル氏は20年以上前、トランプに強姦されたことを公表。同氏は今月4日、トランプを相手取って訴訟を起こした。日本ではあまり報道されていないが、トランプはウクライナ疑惑とは別件で「やらかしている」のだ。

 今後トランプは、連邦下院による弾劾法案が可決されたとしても、上院の弾劾裁判では罷免されない可能性が高い。しかし共和党内に、「米大統領として、世界のリーダーとしてこのままにしておいていいのか。再選させていいのか」という本質的な疑念が生まれないとも限らない。

 世の中には自分の聞きたくないことには耳を塞ぎ、目を閉じてしまう人たちがいる。支持者たちは今こそトランプの化けの皮を剥がして、本当のトランプの姿を確かめなくてはいけない。=おわり

(堀田佳男/ジャーナリスト)

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