強まる安倍首相「桜を見る会」私物化 18年は総裁3選の“支持固め”

強まる安倍首相「桜を見る会」私物化 18年は総裁3選の“支持固め”

18年の「花見会」でも支持者と大ハシャギ(C)日刊ゲンダイ

安倍首相の独断で突然、中止が決まった来春の「桜を見る会」。狙いは、公金を利用した支援者“買収”疑惑にフタをするために違いないが、逆に疑いは濃くなっている。一体、誰を“買収”したのか謎は深まるばかりだが、内閣府は「招待者名簿は廃棄した」と強弁。実は、安倍首相が税金で賄う桜を見る会を昨秋の自民党総裁選の勝利に向けた“支持固め”のため、私物化していた疑いまで浮上した。

  ◇  ◇  ◇

 14日の野党追及チームの会合で、招待者名簿の保存期間を「1年未満」にした時期を問われ、内閣府の担当者は「2018年の4月1日」と明言した。

 各省庁がまとめた桜を見る会参加の「推薦者名簿」について、総務省と文科省の保存期間は「10年」。さらに、天皇・皇后主催の園遊会の招待者名簿については「30年」と定めている。内閣府がとりまとめた招待者名簿だけ「1年未満」なんて、かなり不自然である。

 内閣府は名簿の電子データも廃棄したというからフザケているが、保存期間を「1年未満」と定めた時期が「18年4月」というのは、いかにも怪しい。名簿を「即廃棄」できるようにしたのは、同年4月21日開催の桜を見る会がきっかけとなった可能性がある。

 14年以降、開催経費が右肩上がりで拡大していく中、18年の桜を見る会の支出額はとうとう予算額の3倍に膨張。さらに、送付された招待状の数は約1万5900通で、参加者が過去最多だった今年の約1万5400通を超えていた。

■「明らかな党員票対策」との声も上がっていた

 実は、そんな大規模な18年の桜を見る会で安倍首相は、同年秋の党総裁選に向けて、地方議員や党員の“支持固め”をしていたのだ。18年5月4日付の読売新聞は、同年の桜を見る会の様子について〈今年は、地方議員の姿が目立った〉と記述した上で、自民党関係者のこんな声を報じていた。

「県連幹事長ら幹部に加えて、今年は一般の県議まで首相から招待状が届いた」「これは党総裁選を意識した地方の『党員票』対策の一環なんだな」

 同年4月21日付の朝日新聞は、20日に米国から政府専用機で帰国した安倍首相が、慌てて党地方議員が集まる研修会に直行した様子を描写。翌日の桜を見る会に招待された東海地方の県議による「明らかな総裁選対策。よほど安倍さんは厳しい情勢なのか」とのコメントを掲載した。

 “支持固め”のための桜を見る会の名簿を内閣府が「即廃棄」できるようにした背景には、安倍首相への忖度のニオイがプンプンする。

「昨年4月といえば、直前に公文書改ざん問題で佐川宣寿元国税庁長官の証人喚問があり、マスコミや野党の追及が激しかった時期です。桜を見る会の私物化という新たな追及材料を与えないようにするため、名簿の保存期間を『1年未満』にしたと疑われても仕方ありません。首相の地元・山口を取材したところ、『反アベ』の政界関係者には招待状が届かなかったことが分かりました。総裁選で支持してくれそうな関係者を見極め、招待状を送ったのでしょう」(ジャーナリスト・横田一氏)

 総裁選では地方議員や党員の支持がイマイチともっぱらだった安倍首相。総裁3選のために内閣の公式・公的行事を我が物にしたのなら、自分第一主義の「私利私欲」とのそしりは免れない。

関連記事(外部サイト)