「桜の会」名簿廃棄“順番待ち”シュレッダーに驚きの実力 キテレツ答弁やはり嘘

「桜の会」名簿廃棄“順番待ち”シュレッダーに驚きの実力 キテレツ答弁やはり嘘

「シュレッダーの順番待ち」の珍答弁が注目された大塚官房長(C)日刊ゲンダイ

内閣府が、今年の「桜を見る会」招待者名簿を廃棄した時期が物議を醸している。共産党の宮本徹衆院議員が質問準備のため、会に関連する資料を要求したのと同日。ドンピシャ過ぎるタイミングは証拠隠滅にしか見えないが、内閣府は国会で「シュレッダーの順番待ち」答弁で言い逃れ。しかし、そうは問屋が卸さない。日刊ゲンダイの調べで内閣府のキテレツ答弁はやっぱり、ほとんど嘘だったことが分かった。

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 名簿の扱いについて政府は「会終了後、遅滞なく廃棄」と説明してきたが、今年の開催は4月13日だったのに、廃棄は宮本議員が資料要求した5月9日。この点を20日の衆院内閣委で問われた大塚幸寛官房長は、こう奇妙な理屈を展開した。

「かなり廃棄の分量が多いものですから、連休前から通常の事務室にあるシュレッダーではなく、もっと大型のシュレッダーを使おうとしたところ、各局の使用が重なってしまい、もろもろの調整した結果、あの……連休明けになった」

 つまり、大型シュレッダーの順番待ちのため、名簿廃棄は先延ばし。資料要求と重なったのは“たまたま”ということ。ただ、電子データも同じ日に廃棄しているから、いかにも苦しい言い訳だ。あまりのキテレツ答弁に、「シュレッダー」というワードがツイッターでトレンド入りするほどの大炎上ぶり。

 内閣府によると、当の大型シュレッダーは、事務機器製造販売「ナカバヤシ」社製の「NSC-7510markW」。幅3.2メートル、高さ1.5メートル、奥行き1.7メートルと、かなりのサイズだ。数年前から国会近くの本府庁舎地下1階の「シュレッダー室」に1台だけ設置。一方、大型とは別に、各課の事務室には小型シュレッダーが複数台ある。

 ナカバヤシ側は本体価格などを非公表としたが、内閣府は年間のリース料を86万8902円と明かした。「各課の職員が同時に大量の資料を裁断する場合、シュレッダー室が混雑するケースがある」(内閣府会計課)という。シュレッダー室の前が職員で混雑し、“長蛇の列”をなすほど常に大量の公文書を廃棄しているのなら、それはそれで大問題だ。

■1時間に約11万枚も裁断可能

 いずれにせよ、10連休を挟んだとはいえ、会終了後の平日の12日間、ずっと混雑していたとは、にわかには信じがたい。問題の大型シュレッダーは、一瞬で大量の書類を裁断できるからだ。

 ナカバヤシ社のHPに掲載されているのは、内閣府設置の大型シュレッダーとは品番違いの「NSC-7510markV」だが、「両者とも性能は同等」(同社広報担当者)という。HPによると、最大約1000枚もの一括投入が可能で、最大処理能力は1時間当たり550キログラム。A4用紙は1枚5グラム程度で、単純計算だと1時間に約11万枚も裁断できる。超が付く高性能機種なのだ。

 これだけハイスペックなのに本当に「順番待ち」など起こるのか。前出の広報担当者は「答弁の中身については評価できる立場にはない」と前置きした上で、こう明かした。

「一般的なシュレッダーは容量がいっぱいになると内部のゴミ袋を手動で取り換える必要がありますが、markVとWにはそういった手間は必要ありません。排出ボタンを押すだけで、紙片ゴミが圧縮梱包された状態で自動的に排出されるシステムになっています。大型なので、官公庁や大企業に導入いただくケースが多いです」

 改めて宮本議員にも聞いてみた。

「これほど高い性能のシュレッダーが長期間にわたって使用できないとは、信じがたい話です。内閣府は詳細な説明から逃れるために名簿を廃棄したのではないか。最低でも、シュレッダーの使用履歴簿などの『証拠』を示すべきでしょう」

 キテレツ答弁はあっという間に完全崩壊だ。

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