また公金私物化疑惑…安倍首相「コスプレ等身大パネル」選挙区内に設置

安倍晋三首相に新たな疑惑浮上 在職日数歴代最長で下関市に記念の"等身大パネル"設置

記事まとめ

  • 安倍晋三首相に、「桜を見る会」を自身の政治活動に利用していた疑いが指摘されている
  • 総理大臣の在職日数が歴代最長となったのを記念し、下関市内には等身大パネルが設置
  • 下関市は安倍首相のお膝元で、新たな公選法違反と公金私物化の疑惑が浮上した

また公金私物化疑惑…安倍首相「コスプレ等身大パネル」選挙区内に設置

また公金私物化疑惑…安倍首相「コスプレ等身大パネル」選挙区内に設置

企画の主催は安倍首相の“お友達”(C)日刊ゲンダイ

首相主催の「桜を見る会」を自身の政治活動に利用していた疑いが指摘されている安倍首相のお膝元で、新たな公選法違反と公金私物化の疑惑が浮上した。総理大臣の在職日数が歴代最長となったのを記念して下関市内の複数箇所に設置された安倍首相の等身大パネルのことだ。

 安倍首相は20日に在職日数が計2887日となり、桂太郎元首相(2886日)を超えて憲政史上最長となった。

 これを受け、安倍首相の地元・下関市内の企業らが加盟する「下関観光コンベンション協会」(冨永洋一会長)は、リオ五輪閉会式で話題となったスーパーマリオや、巌流島の決闘に臨む宮本武蔵、フグの調理人、長州藩士の高杉晋作などに扮した安倍首相の顔写真を使った等身大パネル(高さ約1・8メートル)を9種類作製(製作費計約18万円)。

 21日から、「道の駅北浦街道ほうほく」や「海峡メッセ下関ゆめタワー」「唐戸市場」など市内9カ所に、来年1月13日までの予定で設置した。

 協会担当者は企画の趣旨について「観光振興、観光回遊のひとつの手段」と説明したが、下関市と何ら関係のないマリオがなぜ、観光振興につながるのかサッパリ分からない。

 それに公選法では、現職、候補予定者にかかわらず、政治活動に使用できる「立札・看板」は縦1・5メートル、横0・4メートルと決まっている上、「掲示場所」は〈政治活動のために使用する事務所ごとにその場所において〉と規定している。

■公選法違反の可能性がある企画の主催は“お友達”

 さらに総務省選挙課によると、設置するには地元の選管が交付する証票も必要だ。つまり、在職日数が歴代最長だろうが、そうでなかろうが、政治家が選挙区内に自分の顔写真を使った等身大パネルを好き勝手に置いて「宣伝活動」をしてはいけないのだ。

 下関市から、計3317万円の補助金が交付(2019年度)されている公の団体が、公選法違反の可能性がある安倍首相の等身大パネルを設置するなんて前代未聞だが、なるほど、「下関観光コンベンション協会」の冨永会長は安倍後援会の若手でつくる「晋緑会」のメンバー。07年9月の毎日新聞によると、第1次安倍政権誕生前の自民党総裁選では全国キャラバン隊をつくって支持を訴え、安倍首相が首相になると「桜を見る会」にも出席していた。

 下関市といえば、安倍首相の元秘書である前田晋太郎氏が市長を務め、「桜を見る会」をめぐる公金の私物化問題について、会見で自身も招待されていたことを認めつつ、「地方を元気にしてくれている会」などとトンデモ発言をしていたのが記憶に新しい。要するに今回の安倍首相コスプレ等身大パネルの問題でも、登場人物は例によって安倍首相の“お友達”ばかりなのだ。

「全国市民オンブズマン連絡会議」事務局長の新海聡弁護士はこう言う。

「現職政治家の等身大パネルを選挙区内に設置すれば宣伝活動になるのは当然でしょう。外形的に見れば、税金を使って地域ぐるみで政治活動を支えていると受け取られても仕方がない。こういうことが平気で行われている状況が異常であり、これも長期政権のおごり、腐敗の表れと言えると思います」

 中国新聞の記事によると、地元事務所を通じてコスプレパネル設置を打診された安倍首相は「ヤメロ」というどころか、「快諾した」という。安倍首相も“関与”していたのは明らかだ。

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