厚労相も“身内” 自民最大スポンサー医師会の絶大な資金力

厚労相も“身内” 自民最大スポンサー医師会の絶大な資金力

(武見敬三元厚労副大臣のツイッターから)

【国民が知らない 強欲医師の賃上げ闘争】#4

「20年度の診療報酬については、前回を大幅に上回る改定を確保する!」

 11月26日、日本医師会ベッタリの自民党厚労族議員らでつくる「国民医療を守る会」が総会を開き、医師の賃金の原資である診療報酬を大幅に引き上げることを確認し、怪気炎を上げた。

 同会の会長は加藤勝信厚労大臣。医師や病院を監督する大臣が、医師の賃上げ闘争の先頭に立つのは筋違い。そこで総会では、加藤氏の会長退任と会長職を当面空席にすることが決まった。

 日医は自民党の最大のスポンサーで、その資金力は群を抜いている。日医の政治団体「日本医師連盟」(委員長は日医の横倉義武会長)は2017年に、自民党の政治資金団体「国民政治協会」に2億円を献金。日医だけでなく、全国の医師連盟や、診療報酬に関係する歯科医師、薬剤師、看護師の政治団体も多額の献金をしている。

■組織内候補が厚労政務官に

 日医は、各地の自民党候補の選挙を応援するだけでなく、自分たちの組織内候補を当選させる力も持っている。例えば16年の参院選で初当選した自見英子氏は、自見庄三郎元郵政改革担当大臣(医師)の娘で、小児科医。日医の後押しなのか、診療報酬改定を控えた今年9月、厚労政務官に就任した。

 自見氏が代表を務める自民党東京都参議院比例区第87支部と、政治団体「ひまわり会」は、17年に日本医師連盟から2200万円を受け取り、全国の医師連盟からも献金を受けている。

 11月18日の自民党厚労部会で、「診療報酬のプラス改定を目指す必要がある」と発言した武見敬三元厚労副大臣は、日医の支援を受けて今年7月の参院東京選挙区で5選を果たした。かつての“日医のドン”、故・武見太郎元会長の息子だ。こちらは17年に日本医師連盟から900万円、東京都医師連盟から400万円の献金を受けている。

 武見氏が会長を務める「医療政策研究会」(日医役員らと自民党国会議員で構成)は11月22日、診療報酬大幅アップを決議し、菅官房長官や二階幹事長に手渡した。自民党関係者は「12月半ばの診療報酬改定を前に日医と自民党の決起集会が頻繁に行われている」という。

 国民の負担で医師の高賃金を引き上げようとする策動が止まらない。

(長谷川学/ジャーナリスト)

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