厚労族を支える楽して儲けたい開業医 知られざる日医の実態

厚労族を支える楽して儲けたい開業医 知られざる日医の実態

院長たちの言いなり(田村元厚労相)/(C)日刊ゲンダイ

【国民が知らない 強欲医師の賃上げ闘争】#6

 自民党厚労族の実力者である田村憲久元厚労相は、診療報酬のプラス改定の先頭に立つ。だが、国民が払う医療費の65%は医師の人件費。診療報酬アップはすなわち「医師の賃上げ」だ。ツケを払わされる国民は、たまったものではない。

 衆院選があった17年、田村氏は日本医師連盟(日本医師会の政治団体)から500万円、三重県医師連盟500万円、日本精神科病院政治連盟200万円、整形外科医政協議会200万円、日本保険薬局政治連盟400万円、日本薬剤師政治連盟260万円といった具合に、診療報酬に関係する団体から多額の献金を受けている。

 診療報酬のプラス改定で、最も得をするのは診療所(クリニック)と民間の中小病院だ。そして日医の会員の中核は、その診療所や中小病院の院長たちなのだ。

 厚労省資料によると、昨年度の民間病院の院長の平均年収は3042万円。医療法人の診療所の院長は2870万円だった。同じ資料だと、診療所は経営的にも儲かっている。医療法人の損益率はプラス6%、個人の診療所はプラス31・8%。一方国公立病院の損益率は国立マイナス11・2%、公立マイナス9・6%だ。なぜ、診療所は儲かり、国公立病院は赤字なのか。

■重症患者を抱える大病院の経営苦は放置

「診療報酬は保険点数の形で配分される。保険点数を決めるのは、日医が大きな影響力を持つ中央社会保険医療協議会(中医協)。本来なら、経営が苦しい大学病院などの大病院や、なり手不足の外科、産婦人科などが潤うように保険点数を配分すべきなのに、診療所や中小民間病院が儲かるような点数配分をしているのです」(厚労省関係者)

 しわ寄せは重症患者を多く抱え、高いスキルと責任を求められる割に保険点数の配分が少ない大学病院などに集まる。

 田村氏は11月18日の自民党の厚労部会で「診療所の損益率6%は(国公立に比べ)過度に高くない」などと発言。日医の中核である診療所を擁護した。ある私大の外科教授が吐き捨てるように言う。

「日医は悪平等。ゴルフ三昧で能力の低い医師でも、研さんを積み、能力の高い専門医と同程度の収入が入る仕組みを是としている。楽して儲けたい開業医のための組織だ」 

(長谷川学/ジャーナリスト)

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