山本太郎氏を直撃「政権交代には消費税5%ぐらいのパワーワードがないと」

れいわ新選組代表・山本太郎氏が政権交代へ意欲 勝つための方法に『消費税』

記事まとめ

  • 2020年に解散総選挙となる可能性が高い中、れいわ新選組・山本太郎氏を直撃している
  • 野党結集の機運が高まるが、山本代表は勝つための方法として『消費税』を挙げている
  • 最低でも『消費税5%』というパワーワードを出さなければならないと、山本氏は語る

山本太郎氏を直撃「政権交代には消費税5%ぐらいのパワーワードがないと」

山本太郎氏を直撃「政権交代には消費税5%ぐらいのパワーワードがないと」

れいわ新選組代表の山本太郎氏(C)日刊ゲンダイ

野党の「かたまり」は必要、でもそれだけでは勝てない

 残り任期1年10カ月となった衆院は、2020年に解散総選挙となる可能性が高い。私物化と腐敗を極める安倍政権を倒す一大チャンスだ。ここへきて、立憲民主党や国民民主党などの合流の動きが加速しているが、有権者の期待を集める受け皿になり得るのか。2019年「新党」を立ち上げ旋風を巻き起こした「政界の寵児」のキーパーソン2人を直撃した。

  ◇  ◇  ◇

 ――参院選直後から全国ツアーに出かけ、街頭記者会見で有権者と直接、触れ合っています。どんな声を耳にしていますか。

 多いのは「生活がしんどい」ですね。参院選時の「れいわ新選組」の盛り上がりが“山本太郎への熱狂”みたいな話に置き換えられがちですが、大きな間違いです。「れいわの政策を実現してくれ」という声で盛り上がっていると感じます。選挙が終わったからといって、人々の暮らしは改善していません。むしろ悪化している。

 ――「しんどさ」の原因は何でしょう。

 消費増税はもちろんのこと、要はより負担が増え、削減が進んだからです。私たちがチャラにしようと訴えている奨学金に関しても、若年から中年までの世代で苦しむ声が上がっています。「自分一人が暮らしていくだけでもカツカツなのに、家族を持つなんてムリですよ」とか。ブラック企業に使い潰されて、もう生きていけないという人や、老老介護が原因で離職せざるを得なくなった人もいます。

 ――社会保障を必要としている人に支援が行き届いていない。

 ある地方の首長さんにお会いした時、「自民党は小泉政権時代から地方への交付金を削り続けている」とおっしゃっていました。中規模程度の自治体でしたが、地方交付金の削減で失われている財源は年間30億〜40億円。そうなると、一番コストのかかる社会保障費などが引き締められるだろうから、どの地域に行っても「苦しい」「厳しい」という話しか聞こえてこないんですね。

 ――その一方で、安倍首相は公費で催す「桜を見る会」で地元支援者を接待していました。

「王様」なんでしょうね。だから、下々の生活には興味がない。一方で、政権をしっかりと支えてくれる人たちには、税金で飲み食いさせたり、芸能人に会わせたり、褒賞を与える。税金を私物化しているから有権者買収も普通に行えるのでしょう。

 ――衆院解散がささやかれる中、「野党結集」の機運が高まっています。

 政権交代を本気で考えるなら、一つのかたまりになるのは最低限必要なことだと思います。ただ、かたまりになっただけでは勝てない。安倍政権はこの7年で、特定秘密保護法や安保法など数々のトンデモない法律を作ってきました。与野党が激しく対立する法案が強行採決されるたびに、「自民党やりすぎだろ」という世論調査が出ていたにもかかわらず、野党は選挙で負け続けました。信任されない理由を総括できていますか、ということです。

 ――勝つための方法とは何でしょう。

 人々が希望を持てるような経済政策。これが一番の柱にならないといけない。多くの人が困窮したり、その手前にいたりする状況で、野党は「政権を取ったらあなたの生活がこういうふうに楽になる」と、具体的なプレゼンができていません。だから、経済政策において一番分かりやすい旗を振ってやろうと。

 ――「消費税廃止」ですね。

 デフレの20年を長引かせている理由の一つは、消費税です。野党が「政権を取ったら消費税が5%になります」っていうぐらいのパワーワードを出さない限りは、政権交代の芽は出てこないでしょう。最低でも「消費税5%」という旗を立てられないなら、私たちは、やりたい放題の与党と煮え切らない野党に愛想を尽かした有権者の受け皿にならざるを得ません。

 ――他党から「一緒にやろう」と持ちかけられている?

 ほぼないです。共産党さんからは「消費税5%でまとまらなくても野党共闘には参加して欲しい」と言われました。最低賃金1500円や男女平等、ジェンダー問題など、「消費税5%」以外の政策では一致できる点が他の野党とも多いと思います。しかし、消費減税は非常に重要。日本企業の99%は中小零細企業で、消費税に苦しんでいます。赤字でも払わないといけない上に、消費自体を落ち込ませる“消費の罰金”が消費税。5%にして2014年3月の状態に戻そうじゃないかと。何も難しいことじゃないと思うんですけどね。

衆院選に向け、3パターンの戦い方を用意

 ――衆院選を見据え、候補者100人擁立を目指して公募しています。

 解散は、世間が「桜を見る会」問題を思い出す前の通常国会冒頭か、6、7月か、五輪以降でしょうか。どの選挙区に候補者を立てるかについては一応、3パターンぐらい用意しています。与党だけでなく他の野党とも戦う“仁義なき戦い”か、もう少し緩やかなパターンか。それとも、もっと緩やかか。応募者は400人を余裕で超えるだろうと思います。すでに選考にも一部入っています。

 ――自由党で一緒だった国民民主党の小沢一郎衆院議員は長年、野党結集を呼びかけてきました。

 政権交代のみを考えて、目的を達成するためならそれ以外のことを全部譲る人ですね。<清濁併せ呑む>を辞書で引いたら、「小沢一郎」って出るぐらいじゃないかなと。自分の考えに沿って進んでいても、それが間違いならば、立ち止まって方向を変えられる柔軟性のある方だとも思います。

 ――最後に、都知事選出馬はある?

 前から言っている通り、選択肢としては排除しません。

(聞き手=高月太樹/日刊ゲンダイ)

▽やまもと・たろう 1974年、兵庫県宝塚市生まれ。俳優として活躍後、2013年の参院選(東京選挙区)で初当選。自由党共同代表などを経て、現職。19年参院選(比例)で落選。

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