ゴーン被告が会見で暴露か 事件の背後にいる日本政府関係者の実名

ゴーン被告が会見で暴露か 事件の背後にいる日本政府関係者の実名

昨年4月の動画では実名が伏せられた(左から時計回りで菅義偉氏、世耕弘成氏、今井尚哉氏、甘利明氏)(C)日刊ゲンダイ

日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告は8日、日本時間の午後10時に逃亡先のレバノンで記者会見する。米テレビFOXビジネスの6日の報道によると、先週末、取材に応じたゴーン被告は、逮捕は自分を追放するためのクーデターだと主張。会見では、関与した日産関係者だけでなく、事件の背後にいた日本政府関係者の実名を暴露するという。安倍政権は戦々恐々だ。

 FOXビジネスの取材にゴーン被告はクーデターの実際の証拠や文書があるとしているが、具体的な実名を持っているのは間違いない。

 昨年4月、保釈されていたゴーン被告が再逮捕され、予告していた記者会見を開けなくなった際、弁護団は事前に撮影していた7分半の動画を公開。

 法的リスクがあると判断した弁護団がカットし、伏せられたが、編集前の動画では自分を陥れた人物の実名をバッチリ列挙していたのだ。

 ゴーン事件の取材を続ける経済ジャーナリストの井上学氏が言う。

「ポイントは日本政府関係者です。ゴーン被告が会見で、日本政府のクーデターへの関与について、証拠と実名を示して説得力のある説明をすれば、“国策捜査”を国際社会にアピールできます。逃亡やむなしと、ゴーン被告に同情する世論が高まるでしょう。一方、日本政府は猛批判を浴びることになる」

■チラつく経産省と官邸の影

 確かに、ゴーン事件の背後には日本政府がチラつく。

 ゴーン被告は18年11月に逮捕されたが、同年4〜5月、経産省が「連合強化は日産の独立性を尊重しながら行う」との覚書案を用意し、ルノー主導の経営統合を牽制するような介入をしていたとされる。日産幹部の電子メールを入手した仏「ジュルナル・デュ・ディマンシュ」(昨年4月14日付)が報じた。日産幹部からゴーン被告宛てのメールには、世耕経産相(当時)が覚書案を仏側に伝えるとの記載があったという。

 さらに、ゴーン体制になって長らく天下りを受け入れていなかったのに、18年6月、日産は経産省出身の豊田正和氏を社外取締役として迎えた。豊田氏は、事務次官に次ぐナンバー2の経産審議官まで上り詰め、退職後は内閣官房参与を務め、官邸ともパイプがある。安倍首相にぴったり寄り添う経産省出身の今井尚哉首相補佐官兼秘書官とも近いとされる。

 逮捕の数カ月前、日産がルノーとの経営統合を阻止するため、ルノーの筆頭株主である仏政府の圧力を警戒し、経産省に支援を求めていたと報じられてもいる(昨年2月15日付米紙「ウォールストリート・ジャーナル」電子版)。逮捕翌日に、日産の川口均専務執行役員(当時)が官邸で菅官房長官と面会したのは何を意味するのか。

@経営統合に経産省が介入A豊田氏天下りB日産が経産省に支援要請Cゴーン逮捕D川口氏官邸訪問――。日産の後ろには日本政府がいるように見える。会見でゴーン被告が挙げる政府関係者は誰なのか。

「日産本社がある横浜選出の菅官房長官、逮捕当時の経産相だった世耕参院幹事長、そして経産省出身の今井秘書官。可能性が高いのはこの3人じゃないかと囁かれています。また、日産の座間工場があった地区が選挙区の甘利明自民党税制調査会長も日産との結びつきが強いとされています」(自民党関係者)

 あるいは、あっと驚く名前が飛び出すのか。関係者はビクビクしているんじゃないか。

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