安倍首相「躊躇はない」が発端 通常国会“冒頭解散説”が再浮上

通常国会“冒頭解散説”が再び浮上か カジノ汚職などの追求前に解散打つとの見方

記事まとめ

  • 内閣支持率下落やIR汚職事件で立ち消えになった冒頭解散説が再び流れているという
  • 安倍首相はNHK番組で「時が来たと思えば解散に躊躇はないが現在考えていない」と発言
  • 本予算の審議では自衛隊の中東派遣などが追及されるため、その前に解散を打つとも

安倍首相「躊躇はない」が発端 通常国会“冒頭解散説”が再浮上

安倍首相「躊躇はない」が発端 通常国会“冒頭解散説”が再浮上

「桜」を蹴散らしたい(2019年「桜を見る会」の安倍首相夫妻)/(C)日刊ゲンダイ

20日の通常国会召集を前に、永田町に“微風”が吹き始めた。内閣支持率の下落に加え、カジノ汚職事件で元内閣府副大臣が逮捕されて立ち消えになった冒頭解散説が再び流れているのだ。国会冒頭の動き次第では、一気に突風になる可能性がある。

  ◇  ◇  ◇

 直接のきっかけは、安倍首相が12日のNHK番組で、衆院解散・総選挙に関して「解散すべき時が来たと思えば解散に躊躇はないが、現在のところ全く考えていない」と話したことだ。解散時期については嘘を言うのが永田町の慣例だから、「躊躇はない」の発言だけがクローズアップされた。そのうえ、最近の安倍首相はやけに上機嫌なのだという。

「下落が止まらなかった支持率が回復基調にあるからでしょう。共同通信の世論調査では6ポイントも上がった。『桜を見る会』の疑惑追及や公私混同批判にさらされてイライラしているところに、カジノ汚職事件で逮捕者が出た年末が“底”でした。野党の合流話が進んでいることにもカリカリしていた。解散が遠のいたと見て、野党の合流話が止まったことも好材料です。総理の周辺でも『今なら勝てる』という主戦論が再浮上しているのです」(官邸関係者)

「今なら勝てる」

 それで囁かれているのが、補正予算をさっさと成立させて解散、2月中に投開票というシナリオだ。

 本予算の審議に入れば、「桜を見る会」やカジノ汚職、自衛隊の中東派遣などで野党から厳しく追及される。最近の政府答弁の迷走ぶりをみていると、嘘とゴマカシで長丁場を乗り切れそうにない。野党が攻め立てれば、再び支持率が下がることは確実だ。その前に解散を打った方が得策だと考えても不思議はない。

 選挙後に内閣の小幅改造を行って、カジノ疑惑などで名前が挙がっている政務三役を本予算審議の前に交代させられるメリットもある。このタイミングを逃せば、夏の東京五輪後まで事実上、解散権が封じられる。二階幹事長も13日、解散の時期について「必然の課題があれば別だが、わざわざ東京五輪の前に大騒ぎする必要はないんじゃないか」と語り、東京五輪・パラリンピックが閉幕する9月上旬までの解散には否定的だった。

 支持率が下がり、伝家の宝刀も竹光だとバレていたら、首相が求心力を保つことは難しい。2月選挙は五輪前のワンチャンスでもあるのだ。

「死に体になるのを避けようと思えば、選挙に打って出る可能性は十分ある。野党の合流がまとまらず、準備が間に合わない今が勝てる好機なのは間違いありません。“桜疑惑”は首相夫妻の問題ですから、本予算審議の前に選挙でリセットして、うるさい野党を蹴散らしたいという願望もあるでしょう。最後は首相がどう決断するかです」(政治評論家・有馬晴海氏)

 大義など関係なく、勝てるときに選挙をやるのが安倍政権の流儀だ。野党は内輪モメしている場合ではない。

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