安倍政権の新型コロナ対応に“反旗” 地方首長「従わない」

安倍政権の新型コロナ対応に“反旗” 地方首長「従わない」

「従わない」とキッパリ(和歌山県の仁坂知事)/(C)共同通信社

新型コロナの対応をめぐって、地方自治体の首長が安倍首相に対しカンカンに怒っている。

 2月29日の安倍会見を受けて、千葉市の熊谷俊人市長はツイッターに〈安倍総理、演説もいいのですが、収入保障などについて詳細を早く言って頂きたい。(略)国の保障基準の考え方が示されないと最終案まで詰められません〉と注文を付けた。

 埼玉県の大野元裕知事は同28日、全国の休校要請について「あまりにも唐突。現場を預かる県としてはさまざまな準備が行われないままに突然行われたことに対しては正直、違和感もある」と記者団に語った。

 秋田県の佐竹敬久知事は、クルーズ船の下船対応について「国から情報が来ない。非常にやりにくい」と同26日の県議会で不満をあらわにした。

■急先鋒は保守王国の和歌山県知事

 急先鋒は和歌山県の仁坂吉伸知事だ。県では、体調異変でクリニックなどを受診しても症状が改善されない患者には、肺炎を疑ってウイルス検査をする対応を取ってきた。

 和歌山では1日午後2時時点で13人の感染者が確認されているが、760人もの検査をしっかり実施してきたからとも言える。

 ところが、同25日に発表された政府の基本方針は、軽症患者は自宅で療養することを要請。上からの方針転換要請に仁坂知事は猛反発し、同28日、記者団に「早期発見し重症化させないことが大事。『医者にかかるな』というのはおかしい、従わない」とキッパリ語った。

 和歌山は自民党の二階俊博幹事長や世耕弘成参院幹事長の地元でガチガチの保守王国。仁坂知事も自公推薦のおかげで4回連続、当選している。政府の方針に従わないのは異例のことだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)が言う。

「住民の顔が見える“現場”で仕事をしている首長が、安倍政権のリアリティーのない政策に従わないのは当然です。新型コロナの問題は、住民の命がかかっています。命と引き換えに安倍政権に忖度はできません。責任ある地方の首長のこうした動きは広がっていくのではないか」

 SNS上では「#安倍やめろ」「#安倍は無能」のハッシュタグがつき、盛り上がっている。

 安倍首相に遠慮する情けない中央の与党に代わって、地方から倒閣が始まりそうだ。

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