まさかの事前通告…安倍首相も認めた大手メディアとの“ヤラセ”会見

まさかの事前通告…安倍首相も認めた大手メディアとの“ヤラセ”会見

「予定調和だった」(29日の一斉休校要請会見の安倍首相)/(C)共同通信社

新型コロナの蔓延を受け、安倍首相が唐突にブチ上げた小中高校の一斉休校要請。なぜ学校を閉じさせるのか、官邸で会見したが、最後まで具体的な説明はなし。フザケた話だが、ナント、2日の参院予算委員会では、会見自体が“ヤラセ”だったことが分かった。

 立憲民主党の蓮舫議員が2日の予算委で、会見での無味乾燥な安倍首相の説明について、「答弁書を読んでいるようだ。質問内容を事前に確認していたのではないか」と指摘。すると安倍首相は悪びれもせず、「詳細な回答ができるように通告を受ける場合がある」と認めたから驚きだ。何を聞かれるか事前に分かっているのなら「与党質問」と何ら変わりはないだろう。

 しかも、会見は安倍首相が約20分しゃべり倒した後、幹事社の朝日新聞とテレビ朝日が1問ずつ質問。その後はNHKなど3社が質問しただけで強引に打ち切られた。フリージャーナリストの江川紹子氏が「まだ質問があります」と迫ったが、内閣広報官に「時間があるので」と遮られ、安倍首相はそそくさと立ち去っていった。しかし、首相動静によると、安倍首相は会見後“帰宅”しただけで公務はなし。時間はたっぷりあったはずだ。

■手元のメモを棒読みするだけ

 やっぱり会見をセットした内閣記者会と官邸は予定調和の“ズブズブ”の関係なのか。幹事社を務めたテレビ朝日は「内閣記者会の取材のプロセスについて、お答えは差し控える」(広報部)と回答。官邸報道室は「幹事社からの2問は事前に通告いただいた。これは総理会見の慣例だ」と、事前通告を認めた。

 一方、「幹事社以外は広報官がランダムに選んでいる」と回答したが、これはマユツバだ。厳しい質問をする記者は指名しなかった疑いがある。

 江川氏は1日付のブログで、会見の状況を詳述。〈複数の証言によると、首相会見では事前に質問者が指名されており、質問内容も事前に提出している、とのこと〉と指摘しているのだ。実際、厳しい質問は一つもなかった。ジャーナリストの神保哲生氏はこう言う。

「事前通告がない官房長官会見では、長官は大量の資料を抱えて会見に臨みますが、安倍首相は会見の際、手元にあるメモを棒読みするだけ。この差を見るだけでも、首相の回答がいかに予定調和なのかが分かります。私も官邸会見に参加すると、事前に必ず職員から名前を聞かれます。万一にも、フリーの記者などを当てるわけにいかないから、“席次表”を作っているのでしょう。“ヤラセ”と指摘されても仕方なく、非常に嘆かわしいと思います」

 用意されたメモの“朗読”を垂れ流すだけでは、大手メディアは失格だ。

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