中韓から“入国拒否” 支持率狙いと「やっている感」の姑息

中韓から“入国拒否” 支持率狙いと「やっている感」の姑息

中韓入国者に待機要請を突然表明(C)共同通信社

また、安倍首相が唐突に打ち上げた。5日、中国と韓国からの入国者全員を指定の場所に2週間待機させる方針を表明した。運用は9日から月末まで。現地に滞在する日本人も対象になる。入国者を全員2週間も隔離するのは、異例の措置だ。事実上の「入国拒否」である。

「寝耳に水」だった韓国は、さすがにカンカンになっている。韓国大統領府の政策室長は5日夜「過激な措置だ。失望している」と表明、在韓日本大使に厳重に抗議するという。

 中国の感染者は8万人、韓国の感染者も5700人と世界1、2位だ。しかし、日本もすでに感染者が1000人を突破し、毎日、新たに感染者が出ている。いずれ中国と韓国から“報復”されるだけでなく、世界中から入国を拒否される恐れがある。

 安倍首相は「諸外国で感染が拡大する中、いまが正念場だ。水際作戦でも積極、果断な措置を講じる」と説明している。

 しかし、2週間の隔離政策が、どこまで効果を発揮するかは不明だ。すでに日本政府は、感染者が多い中国の湖北省や、韓国の大邱市からの入国を拒否しているからだ。どうせ実施するなら、もっと早くやるべきだったのではないか。そもそも、いまわざわざ日本に来る中国人と韓国人は少ない。

 このタイミングで安倍首相が中国、韓国からの入国に制限をかけた狙いはなにか。立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。

「突然、全国一律の“学校休校”を要請したのと狙いは同じでしょう。コロナ対策が後手後手となり、安倍政権は支持率が下落していた。支持率をアップさせるために慌てて“やっている感”を出そうとしたのでしょう。中国と韓国に打撃を与えると安倍支持者が喜ぶという計算もあったはず。中国の習近平国家主席の国賓来日が延期になったことも大きかったのだと思う。気を使わなくてよくなったと判断したのでしょう。それと、緊急事態だという空気を広げることで、国民が“改憲”と“緊急事態法”の導入を受け入れやすくする狙いもあるのだと思います」

 本当に国民の健康と命だけを考えた措置なのか。

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