ソウル市独自支援 フリーランスら117万世帯に4.4万円支給

【新型コロナウイルス】韓国のソウル市、フリーランスらに4万4000円の商品券を支給

記事まとめ

  • 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、韓国ソウルの繁華街の明洞は人通りがまばら
  • ソウル市は低所得者やフリーランスらを対象に、4万4000円の商品券などを支給する
  • 韓国政府は4兆4000億円規模で、中小企業や自営業者の支援に動き出している

ソウル市独自支援 フリーランスら117万世帯に4.4万円支給

ソウル市独自支援 フリーランスら117万世帯に4.4万円支給

ソウルの地下鉄駅構内を消毒する関係者(C)ロイター=共同

韓国「コロナ戦争」現地ルポ】#5

 ソウル市内最大の繁華街の明洞は今、人通りがまばらだ。観光客に人気のアイスクリーム店やアクセサリーショップ、土産物屋の多くに「一時休業」の知らせが張られている。名物のトッポギやオデンを売る露天商の姿も消えた。普段は東南アジアからの客で賑わう両替商も開店休業状態。店主の女性が血走った表情を浮かべている。聞けば、2月から客が激減し、「最近は多い日でも10人くらいしか客が来ない」とクビを振った。地下鉄明洞駅に直結するファッションビル「ミリオレ」の入り口にも「3月10日から4月20日まで休館」と注意書きが張られていた。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、毎日行われるソウル市長のブリーフィングによると、市内の地下鉄やバスなどの利用客は35%減少。市職員1200人を動員し、集団感染が疑われる市内1万4000カ所のカラオケ店やネットカフェ、ナイトクラブなどを3日間にわたって調査したという。こうした店に対する営業停止命令は出ていないが、先月26日に成立した改正感染症予防法違反が発覚した場合は懲役1年以下、あるいは1000万ウオン(約88万4000円)の罰金が科される。

■議員報酬の返上する動きも

 コロナ禍で経済危機が深刻さを増す中、ソウル市(人口約977万人)は独自の支援策を打ち出した。3271億ウオン(約289億円)の特別予算を編成。低所得者や零細自営業者、フリーランス、日雇い労働者など117万世帯を対象に、世帯人数に応じて最大50万ウオン(約4万4000円)の商品券などを支給する。ただし、韓国政府からの支援対象となる73万世帯は除外される。韓国政府は50兆ウオン(約4兆4000億円)規模の「民生・金融安定パッケージ」をまとめ、中小企業や自営業者の支援に動き出している。

 与党・共に民主党の薛勲議員は「国会議員の報酬を3割から5割を3カ月間返上しよう」と提案。他の議員も同調し、3カ月間、合計2000万ウオン(約176万円)の国庫返納を表明する動きが広がってきた。国会議員選挙(4月15日投開票)を前にしたパフォーマンスの側面があるとはいえ、議員報酬返上を訴える韓国の国会議員と比べ、マスク不足で一儲けを企んだ日本の政治家は情けない限りだ。

(太刀川正樹/ジャーナリスト)

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