先進国最低レベル…新型コロナ検査数増を阻む感染症法の壁

先進国最低レベル…新型コロナ検査数増を阻む感染症法の壁

日本の検査数は先進国最低レベル(ウィルス検査を受ける男性=中国) (C)Feature China/ニューズコム/共同通信イメージズ

新型コロナウイルスの検査数が一向に伸びない。英オックスフォード大の研究者らでつくる「Our World in Data」(20日時点)によると、日本の人口100万人当たりの検査数は117.8。首位アイスランド(2万6772.3)の約227分の1、隣の韓国(6148)の約52分の1と、先進国最低レベルである。

 原因は政府のやる気のなさと感染症法の壁だ。同法では症状の重さや感染力などから、感染症を1〜5類と指定感染症、新感染症の7種に分類。新型コロナは1類感染症(エボラ出血熱など)並みに危険な2類相当に指定された。

 2類だと、法の規定では陽性反応が出れば、たとえ症状が軽くても即、入院・隔離しなければならない。法の順守が検査実施の高いハードルとなっていた部分もある。

 政府専門家会議は19日、重症者優先の医療体制構築のため、軽症者や無症状の陽性者は自宅療養も検討すべきだと提言。検査増加に向け一歩前進と言えそうだが、まだ法の壁は存在する。わだ内科クリニック院長の和田眞紀夫氏が言う。

「2類のままだと、医療従事者には全身防護服の着用を求められ、検体を他の医療機関に移す際も厳重な管理が必要です。そのため、検査できる医療機関は限られてしまう。日本の現状は水際対策の時期を越え、蔓延期に入っています。季節性インフルエンザなどと同等の5類相当に鞍替えするなど柔軟に法を解釈し、検査数を増やすことが求められます。検査数を増やせば『周囲にどれくらい感染者がいるのか分からない』という国民の不安も解消できます」

 自分勝手な法の解釈変更が得意な政権は、今こそ国民のために法解釈を変えるべきだ。

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