吉村府知事が対応一転「都構想住民投票」実施表明に透ける焦りと危機感

吉村府知事が対応一転「都構想住民投票」実施表明に透ける焦りと危機感

コロナ対策と住民投票、どっちが大事なのか?(大阪の吉村洋文府知事)/(C)日刊ゲンダイ

吉村洋文大阪府知事が先週末、読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」に生出演し、予定通り、大阪都構想の住民投票を11月1日に実施すると表明した。これまで「このままでは無理だとなれば、当然、延期する」としてきたのに、対応を一転させた形だ。

 吉村知事が、住民投票に対して「焦り」を強めているのは間違いない。ここにきて日本維新の会の政党支持率が急落しているからだ。

 5月上旬に行われた共同通信の世論調査で、維新は吉村人気にあやかって政党支持率8.7%と野党トップとなった。ところが先週末の調査では4.6%と一気に下落している。「イソジンがコロナに効く」とブチ上げたことで、府民や医療従事者からも批判が殺到した。

 吉村知事周辺は、コロナ禍によって大阪都構想の弊害が明らかになったことにも危機感を募らせているという。無駄のカットが都構想の最大のウリだが、その象徴のひとつである大阪府立公衆衛生研究所と大阪市立環境科学研究所の統合によって、PCR検査が滞っている可能性が出ているのだ。府の施設は保健所を指導し、市の施設は保健所と協力をして検査を行っていたが、統合により人員が大幅に削減されたことで、コロナ対策に遅れや支障が出ているという。地域によっては検査まで数日かかり、その結果、感染が判明した時点で重症化し、死亡するケースが相次いでいる。

「重症者と死者数を減らすのが喫緊の課題なのに、早期の住民投票にこだわるのだから理解に苦しみます。住民投票に投票率の規定はないから、コロナで低投票率になっても賛成票さえ集まればいいと考えているのではないか」(大阪府民)

「どさくさ紛れ」と捉えられても仕方あるまい。

関連記事(外部サイト)