「任期を全うするのか」の質問をはぐらかして“国政転身”への準備【小池都知事の「仮面」を剥ぐ】

「任期を全うするのか」の質問をはぐらかして“国政転身”への準備【小池都知事の「仮面」を剥ぐ】

いつでも投げ出せる(小池百合子都知事と小坂学副知事)/(C)共同通信社

【小池都知事の「仮面」を剥ぐ】#4

 コロナ第2波拡大の“A級戦犯”は小池知事と確信したのは、都知事選中盤の6月25日。豊島区での行政視察を終えた小池知事に「感染者を55人も出したのに、なぜ対策をすぐに打たないのか」と聞いたのに、無言で立ち去った時のことだ。

 対策強化が必要なことは明白だった。約1週間前の17日に16人だった感染者は翌日に41人、24日には55人へと急増し、感染拡大の兆しが出ていた。それなのに第1波を抑え込んで東京アラートを解除したばかりだった小池知事は、アラートを再点灯させて警戒を呼び掛けることを怠り、外出自粛要請のレベルを緩めたままにもした。コロナ対策の失敗を選挙中に認めたくないので、対策強化を先送りにしたとしか考えられないのだ。

 結局、「自分(選挙)ファースト」の小池知事の甘い対応が、東京が震源の全国的な第2波感染拡大を招いたのは確実だ。すぐに撤回したものの井戸敏三兵庫県知事が「諸悪の根源は東京」と発言、菅義偉官房長官が「東京問題」と北海道講演で指摘したのも正論といえる。

 しかし厚顔無恥の小池知事は、自らの職務怠慢に無自覚で無反省。7月5日投開票の都知事選で再選された直後の会見では、「本日も4日連続で100人の陽性者を出しています」「2週間前の結果が今、出ている。改めて都民の皆さまにはしっかり気をつけていただく」と答えるだけ。2週間前の自らの甘い対応について謝罪も反省もせず、都民の努力次第と責任転嫁をして事足りたのだ。

■都政は元ヤフー社長の副知事が有力後継

 その一方、圧勝直後のテレビ番組でのやりとりでは、国政転身で再び初の女性総理を狙う意欲も垣間見えた。ジャーナリストの池上彰氏が「4年間の任期を全うするのか」と聞いても、「自分自身の健康をしっかりと守っていきたい」とまともに答えなかった。

「2位の宇都宮健児弁護士に4倍以上、280万票以上の大差で圧勝すれば、後継指名をした候補の当選も確実」(都政ウオッチャー)で、有力後継候補として元ヤフー社長の宮坂学副知事の名前も挙がっている。

 甘いコロナ対策を続けても都知事選で圧勝。いつでも都政を投げ出して衆院議員選挙に立候補することが可能となったといえるのだ。

 自民党二階派や維新ルートや玉木新党など選択肢はいくつもあるが、小池知事が都政を踏み台にして最終目標である総理のポストを狙っているのは間違いない。再選翌日の7月6日、2期目初会見で「いつ国政転身をするのか。最終目標は総理大臣でしょう。二階派から出るのか。維新から出るのか。なぜ『任期を全うする』と言わないのか」と声掛け質問をしたが、小池知事は無言のまま立ち去った。  =つづく

(横田一/ジャーナリスト)

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