排除発言から3年目の“真実”…「緑のたぬき」は女性初の総理が最終ゴール【小池都知事の「仮面」を剥ぐ】

排除発言から3年目の“真実”…「緑のたぬき」は女性初の総理が最終ゴール【小池都知事の「仮面」を剥ぐ】

いまや「小池劇場」全開(C)日刊ゲンダイ

【小池都知事の「仮面」を剥ぐ】#5

 旧民進党を四分五裂させた3年前の解党・希望の党合流は、小池知事と前原誠司代表(当時)が共謀した“安倍政権倒す倒す詐欺”だった。前原代表が「安倍政権打倒のために一対一の対決に持ち込む。排除されることはない」と両院議員総会で説明して了承されたのに、翌日(9月29日)の会見で小池知事は「排除します」と断言。憲法改正と安保法制賛同を“踏み絵”にリベラル派公認拒否の考えを明らかにしたのだ。

「女帝」で石井妙子氏は「女性総理への道は、この一言で簡単に潰えた」と表したが、私は、希望の党惨敗に導こうと意図したのではない。

「ハト派からタカ派まで包み込まないのか。公認しないのか。そうしないと安倍政権を倒せないではないか」という建設的提案を含んだ質問であったからだ。

 しかし小池知事は質問の趣旨を理解せず、笑みさえ浮かべながら「排除します」と言い切った。リベラル派を崖から突き落とす冷酷な独裁的党首の素顔が露呈。「女ヒトラー」「緑のたぬき」の異名がつくことにもなった。

 ともに環境派でシンボルカラーも同じ緑の嘉田由紀子前滋賀県知事(現・参院議員)は、落胆した。「原発ゼロ」を掲げて小池知事が希望の党を設立した直後は、「(2012年総選挙で脱原発を掲げながらも惨敗した)未来の党のリベンジができる」と期待したが、すぐに失望へと変わってしまったのだ。

 なぜ総理ポストへの道が遠のく「排除」発言をしたのか。その謎に迫ったのが、石井氏と「週刊現代」特別編集委員の近藤大介氏の対談。17年当時、小池知事が「憲法改正に賛成するから、改正とともに退陣して自分に譲れ」と安倍首相に迫ったという“禅譲密約説”が紹介されている。

 改憲賛成を公認の条件(踏み絵)にしたのは「“第2小池自民党”として安倍政権の改憲に協力、その見返りに総理ポストを禅譲してもらう」と小池知事が考えていたためと捉えると、不可解な「排除」発言の謎は氷解するのだ。

■変幻自在な「仮面」

 この時、リベラル派排除で小池知事と共謀したのが前原氏。小塚かおる著「小沢一郎の権力論」は、「排除」発言が出る前に小沢氏は、前原氏と小池知事の3人で話をするはずだったのに1人だけ外された経緯を紹介。

「(小池知事が)僕をそれこそ排除して、前原くんとおかしな方向へ行っちゃったわけだ」(同著)

 当時の両代表は多くを語らず、真相は闇に包まれたままだ。小池知事は希望の党惨敗後、メディア露出を控えていたが、今春になって“小池劇場”は再開。「コロナ感染拡大防止の先頭に立つ司令官役」という新たな「仮面」とともに再登場すると、都知事選圧勝で国政転身の足掛かりをつかんだ。最終目標は総理大臣ポスト。変幻自在な「仮面」を駆使する小池知事からは当分、目が離せない。=おわり

(横田一/ジャーナリスト)

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