菅首相が仕掛ける“野党殲滅”騙し討ち解散 年内なら自民の歴史的勝利か

菅首相が仕掛ける“野党殲滅”騙し討ち解散 年内なら自民の歴史的勝利か

勝てる時にやる(菅義偉首相)/(C)日刊ゲンダイ

「自民党国会議員のほぼ総意で、即解散」――。党幹部が、解散風を煽るような発言をしている。菅首相は「仕事をしたい」などと言って、衆院解散は当分ないとにおわせているが、高支持率を背景に、抜き打ちの解散を仕掛けてくる可能性は高い。

 21日のBSフジ番組で、「即解散」と言ったのは下村政調会長だ。解散の時期について「年内にあってもおかしくないし、来年以降もある。難しいところだ」と分析しつつ、「自民党若手はほぼ全員が早く選挙をしてもらいたいと思っている」と話した。

 下村氏は先週まで選対委員長を務めていたが、まだ安倍政権だった夏の間は「新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、その状況ではない」と、解散に否定的だった。それが一転、解散に前のめりな発言が増えている。

 菅政権の発足で跳ね上がった内閣支持率を見たら、下村氏じゃなくても選挙をやりたくなるだろう。来年10月の任期満了まで1年間のうちには何が起こるか分からない。今後、支持率が急落する可能性もある。特に選挙基盤の弱い若手議員ほど、「ご祝儀相場」で支持率が高いうちに解散を打って欲しいはずだ。

 各社の世論調査で菅内閣の支持率は70%前後をマークし、自民党の支持率も軒並み50%程度まで上昇。「内閣支持率と党支持率の合計が100%なら政権は安定」という“青木の法則”から見ても、いま選挙をやれば歴史的な圧勝が見込める。

 週刊誌の当落予測でも、自民党は大幅に議席を伸ばすと予測されている。発売中の「週刊現代」は、今秋の選挙なら菅自民が43議席増で327議席を獲得と予想。対する野党は立憲民主党が29議席減の78議席。小沢一郎氏も菅直人氏も落選危機だという。

 年内の解散なら野党は壊滅。来年の通常国会前に邪魔な野党を叩き潰しておけば、政権運営はますますラクになるというオマケつきだ。

大阪の住民投票が終われば…

 もっとも、連立を組む公明党は早期解散に否定的だ。支持母体である創価学会が新型コロナで十分に活動できないことに加え、11月1日に大阪都構想の住民投票が控えていることが大きい。

「都構想では大阪維新と公明が手を組み、総選挙は自公で協力する。大阪は維新と自民が反目しているため、同時進行だと支持者が混乱する。オペレーションが難しいのです」(公明党関係者)

 逆に言えば、11月1日の住民投票を過ぎたら、いつ選挙があってもおかしくない。

「内閣の地味な顔ぶれを見ると、とても解散を打つ気がある布陣には見えませんが、そうやって野党や有権者を油断させておいて、騙し討ちは十分あり得ます。解散はしないと言っていた中曽根首相も86年の“死んだふり解散”で大勝した。選挙は勝てる時にやるのがセオリーです。安倍政権の悪事をモミ消す実行役だった菅氏は、国会で野党から追及されることを恐れている。答弁能力にも不安があるし、本格的な国会論戦でボロが出る前に、選挙で野党を蹴散らし、政権基盤を強化したいはずです」(政治評論家・本澤二郎氏)

 選挙圧勝で疑惑をチャラにしてきたのが安倍政権だが、その手法も菅首相は継承するつもりか。

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