中曽根康弘氏の合同葬 参列者は6割減なのに経費は1400万円増の怪

中曽根康弘氏の合同葬 参列者は6割減なのに経費は1400万円増の怪

生きている人にこそ税金を使って(C)日刊ゲンダイ

1億円近い税金の支出は妥当なのか。SNS上で「#中曽根の葬式に税金出すな」のハッシュタグが立ち上がり、トレンド入りした故中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬の経費問題。費用は内閣と自民党の折半で、内閣府の持ち出し分として今年度の一般会計予備費から約9643万円を支出することが先日、閣議決定された。

 合同葬は今月17日に実施。東京・高輪のグランドプリンスホテル新高輪の豪華宴会施設「国際館パミール」を全館貸し切って行われる。当初は今年3月に予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、延期。問題は延期前の予算規模である。

 今年2月14日の閣議で2019年度の一般会計予備費から葬儀の必要経費として約8275万円の支出を決めた。延期により経費の大半は国庫に返納される見込みだが、今回の新たな経費との差は実に約1368万円にも上る。

 しかも、17日の合同葬儀は感染症予防のため、葬儀を簡素化し、参列者の規模も縮小。当初の4000人から1400人まで6割以上も減らす予定だ。参列者の数は大幅削減するのに、どうして経費は1400万円近くも跳ね上がるのか。

■参列者の数は党や遺族と相談のうえで決定

「新型コロナ対策として検温の実施や飛沫防止シートの設営のほか、会場内の参列者同士の間隔を十分に確保します。間隔を開けると、数を減らしても参列者が当初予定の会場だけでは入り切れなくなったのです。そのため、同じホテル内の別会場を新たに借り上げた分が、経費増加の主な理由です」(内閣府・合同葬準備室の担当者)

 ん? せっかく参列者を減らしたのだから、いっそ当初予定の会場に収容できる数まで抑えれば、別会場の借料をムダに払わなくても済んだはずだ。

「参列者の数は感染拡大に伴うイベント開催制限などを参考にして、自民党とご遺族との相談の上で決めました。数を絞り切れなかったのは『あの人は招待するのに、あの人を呼ばないのはマズイ』といった、しがらみの結果か? われわれは詳しい事情は承知していませんが、そのような事情もあったのかもしれません」(前出の担当者)

 一般参列を想定しない国民不在の合同葬。その上、「アッチを立てればコッチが立たず」と愚にもつかない理由で、経費がぶくぶくと膨らんだのなら、「税金のムダ」のそしりは免れない。

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