菅首相「法に基づいて対応」学術会議任命問題は弾圧批判封じの中国とそっくり

菅首相「法に基づいて対応」学術会議任命問題は弾圧批判封じの中国とそっくり

6人の任命を拒否した理由について明言を避ける菅首相(C)共同通信社

「法に基づいて適切に対応した結果です」

 6日、日本学術会議が推薦した新会員6人を任命から除外した理由を記者団に問われ、こう答えた菅首相。適切と断言するのであれば、その理由を理路整然と説明すればいい。それをせず、ノラリクラリはぐらかす姿勢は官房長官時代から変わっていないが、この「法に基づいて適切に対応」という言葉で無理やり押し通す強引な態度。どこかで見たことがあると思ったら、中国政府とそっくりではないか。

 例えば中国政府は、香港警察が民主活動家の周庭氏や民主派の香港紙「蘋果日報」を創業した黎智英氏ら10人を香港国家安全維持法(国安法)で逮捕した際、高まる各国の批判に対し、中国外務省の趙立堅報道官が「法を犯しさえしなければ何の心配もない」と正当化しつつ、法に基づいて適切に対処したと反論。香港警察が政府に登録されたメディアのみに取材を許可する方針を打ち出し、これに香港記者協会などが「言論統制ではないか」と反発した際も、中国外務省は「法律と規則を守って報道すればいい」と一蹴していた。

 新疆でのウイグル弾圧、台湾への恫喝……など、世界が懸念を示す中国の人権、言論弾圧の例を挙げればキリがないが、その度に中国政府は「法に基づいている」「適切」「内政干渉するな」と突っぱねてきた。まさに「学問の自由」を侵す言論弾圧につながりかねない今回の学術会議問題に対する菅首相の姿勢そのものだ。

 周庭氏は国安法で逮捕された時、「対岸の火事ではない」とメディアに向かって訴えていたが、いよいよ、この国もそうなってきたようだ。

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