大阪都構想「住民投票」反対派の猛追でデッドヒートの様相

【大阪都構想の住民投票告示】反対派の猛追でデッドヒート 創価学会員の反発が誤算か

記事まとめ

  • 大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」の是非を問う2度目の住民投票が12日告示された
  • 昨年の出直しクロス選で吉村洋文府知事と松井一郎市長が勝利、賛成優勢とみられてきた
  • ところが世論調査で反対派が数字を伸ばし、旗を振る吉村知事と松井市長の支持率は下落

大阪都構想「住民投票」反対派の猛追でデッドヒートの様相

大阪都構想「住民投票」反対派の猛追でデッドヒートの様相

イソジン推しで墓穴(吉村洋文大阪府知事=右、と松井一郎大阪市長)/(C)共同通信社

大阪維新の会が「一丁目一番地」に掲げる「大阪都構想」の是非を問う2度目の住民投票(11月1日投開票)が12日告示された。

 僅差の否決から5年半。維新は昨年4月、都構想を争点に“出直しクロス選”を強行。思惑通りに吉村府知事(維新代表代行)と松井市長(維新代表)が入れ替わって勢いに乗り、賛成優勢とみられてきた。ところが、ここにきて反対が追い上げるデッドヒート。ヒリヒリする展開になってきた。

 ABCテレビとJX通信社が毎週実施している世論調査によると、賛成は49・1%(9月19〜20日実施)→47・8%(同26〜27日)→45・3%(10月3〜4日)と減少傾向。それに反比例し、反対は35・3%→36・8%→40・2%と数字を伸ばしている。都構想の旗を振る吉村知事と松井市長の支持率も下落傾向だ。

■誤算の学会反発

「二重行政の解消と大阪の成長を訴える吉村・松井コンビは、新型コロナウイルス対策で府と市の一体対応を強調。若い吉村知事のリーダーシップを前面に押し出して支持を集めてきましたが、例のイソジン騒動で化けの皮が剥がれてしまった。チグハグ対応も目立つようになり、人気に陰りが出てきています。

 公明党の支持母体である創価学会員の反発も痛いところ。国政与党の公明党はクロス選の惨敗を受けて寝返り、都構想賛成で維新と手を組んだものの、前回反対した経緯もあって、方針転換に納得しない学会員は少なくありません」(在阪ジャーナリストの吉富有治氏)

 維新と近い菅首相をはじめとする官邸もハラハラ見守る中、松井市長は「負けたら政治家としてはもう終了です」と宣言。進退を懸ける男気を見せて賛成票上積みを図るが、額面通りに受け取っていいものか。

「結果がどうであれ、松井さんは任期満了の23年4月で市長はオシマイにし、国政に打って出る算段のようです。可決されれば25年1月に政令指定都市の大阪市は廃止、4つの特別区に再編される。勝てば市長ポストはなくなりますし、負ければいたたまれないですから。盟友の橋下さんも松井さんの国政転身に大賛成です」(与党関係者)

 ちなみに、住民投票の正式名称は「大阪市廃止・特別区設置住民投票」で、「大阪都」への名称変更は別物だ。地方自治法などを改正し、府民対象の住民投票を実施する必要があり、「大阪都」への道のりは長い。維新の口上をうのみにしたら痛い目に遭いかねない。

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