<9>コロナ禍の最中に…小池都知事は退職金3500万円を得ていた

コロナ禍の影響で都民が生活に苦しむ中、小池百合子都知事に退職金満額3500万円と報道

記事まとめ

  • 小池百合子都知事がコロナ禍の最中に、1期目の退職金を満額受け取っていたという
  • 上田令子都議が都に情報公開請求して突き止め、金額は3500万円だった
  • 小池知事は報酬半額というパフォーマンスで5792万円失ったが、6割分を取り戻したとも

<9>コロナ禍の最中に…小池都知事は退職金3500万円を得ていた

<9>コロナ禍の最中に…小池都知事は退職金3500万円を得ていた

小池都知事の財布の中身はほとんど痛んではいない(C)日刊ゲンダイ

(澤章/東京都環境公社前理事長)

 これぞ新型コロナ禍のどさくさ紛れだろう。7月の都知事選で再選を果たした小池百合子都知事が、1期目の退職金を満額受け取っていたという驚きの情報が飛び込んできた。上田令子都議が都に情報公開請求して事実を突き止めたという。

 小池知事が手に入れた退職金は3494万4000円。すでに8月中に振り込まれたようだ。新型コロナの第2波が東京を襲っていた最中、小池知事はヌケヌケと懐を暖めていたわけだ。退職金は正当な権利とはいえ、小池知事の行動は都民感情として納得が得られるのか。はなはだ疑問である。

 というのも、小池知事は4年前の知事選で「東京大改革宣言」を掲げ、その中で「都知事報酬の削減」を挙げていた。当選後、都議会で知事給与を半減にする条例改正案が可決、成立。ボーナスを含めた年収2896万3480円が、1448万1740円に半減され、都知事の報酬は全国最低となった。

 小池知事は当時、「身を切る姿勢を自ら示す」と意気揚々だった。この手の給与削減は人気取りの安易なパフォーマンスに過ぎないが、見え透いたポピュリズム的手法だからこそ、住民に対してはそれなりの効果が期待できる。希代のポピュリストの小池知事が、仮想敵・都議会自民党に仕掛けた先制攻撃だったと言っていい。知事報酬の半減に引きずられ、翌2017年4月から都議報酬も2割カットされた。

 報酬・給与の削減を始めるのは簡単だが、元に戻すのは至難の業である。小池知事は報酬復元の機会を新型コロナの感染拡大により失ったまま、都知事選を迎えた。小池知事の選挙公報には「都知事給与の50%カットの継続」と記載されていた。カッコ書きで、ご丁寧にも「全国最低給与」と自己PRするのを忘れないところは、さすが抜け目がない。

 だが、よく読めば、どこにも「退職金全額返納」とは書いていない。報酬カットはするものの、退職金は満額頂戴しますよ、と言っているに等しい。報酬半額というパフォーマンスで小池知事が失った報酬は4年間で約5792万円。だが、1期目の退職金3494万円を得ることで約6割分を取り戻したことになる。要するに「半額」は見せかけ。小池知事の財布の中身はほとんど痛んではいないのだ。

 さて、この事実をコロナ禍の影響で生活に苦しむ都民はどう受け止めるのだろうか。

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