自民の喉に刺さり続ける「安倍前首相の起訴を求めます」の声 選挙イヤーに無間地獄の様相

自民の喉に刺さり続ける「安倍前首相の起訴を求めます」の声 選挙イヤーに無間地獄の様相

もう逃げられない?(2019年「桜を見る会」での安倍前首相)/(C)日刊ゲンダイ

「#安倍前首相の起訴を求めます」――。そんな「ハッシュタグ」がSNS上で出回るほど国民の反発は強まっている。

 安倍氏本人が任意聴取を受けた報道に必ず付きまとうのが「特捜部は近く、安倍氏本人を不起訴とする公算が大きい」。だが、東京地検が安倍前首相を不起訴にしても、検察審査会(検審)が待っている。“桜事件”で安倍前首相を告発した1000人近い弁護士らは検審に不服申し立てを行うだろう。

 しかも検審の構成員は無作為で選ばれた11人の有権者だ。政治資金に詳しい神戸学院大教授の上脇博之氏が言う。

「安倍氏は『不正は知らなかった』と、秘書に前夜祭の費用補填の全責任を押し付けようとしていますが、一般の感覚とはかけ離れています。高級ホテルのあれだけ立派な宴会場で飲み食いさせれば、会費5000円で賄い切れないと誰もが気づくはず。そもそも補填の原資はどこから捻出したのかも不明です。たとえ特捜部の捜査が手抜きでも、検審の構成員が普通の感覚なら、公判で真実を明らかにすべきと『起訴相当』の議決を出す可能性はあり得ます」

 衆院議員の任期満了まで10カ月を切り、来年は必ず総選挙が行われる。安倍前首相と同じく陸山会事件で政治資金規正法違反の「共謀」に問われた民主党の小沢一郎幹事長(当時)は2010年2月に不起訴。小沢氏を告発した市民団体が検審に不服を訴え、同年4月には「起訴相当」の議決が出た。検察の再捜査後、同年5月に再び不起訴となると、同年10月には検審が2度目の起訴相当の議決を出し、翌年1月に小沢氏は強制起訴された。

 このスケジュール感にならうと、自民党にとって来年は国民の「安倍前首相の起訴を求めます」の声が延々と喉に刺さったままとなりかねない。まるで無間地獄だ。

「弁護士らの刑事告発の対象は、安倍氏の地元・山口県が所在地の政治団体『安倍晋三後援会』の一昨年分の収支報告書の記載のみ。そのため、21日には安倍氏が代表かつ議員会館の事務所が所在地の資金管理団体『晋和会』の昨年までの5年間の記載を対象に広げ、新たな告発状を東京地検に提出しました。これで特捜部も安倍氏の会館事務所を強制捜査しやすくなったと思います」(上脇博之氏)

 選挙イヤーを控える自民党議員にすれば「安倍さんもサッサと議員辞職して欲しい」が本音ではないか。

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