岸田首相、賃上げ「3%超」期待=業績回復企業に―新資本主義会議

岸田首相、賃上げ「3%超」期待=業績回復企業に―新資本主義会議

岸田首相が「3%賃上げ」要請

岸田首相、賃上げ「3%超」期待=業績回復企業に―新資本主義会議

新しい資本主義実現会議で発言する岸田文雄首相=26日午後、首相官邸

 岸田文雄首相は26日、首相官邸で開催した「新しい資本主義実現会議」で、2022年春闘に向けて「業績がコロナ前の水準を回復した企業には3%を超える賃上げを期待する」と経済界に呼び掛けた。近年、賃上げの勢いは鈍化しており、賃上げ率の水準に首相自ら言及することで、看板政策「成長と分配の好循環」の実現につなげたい考えとみられる。

 政府は18年春闘で当時の安倍晋三首相が「3%」の賃上げを求めており、具体的な賃上げ水準を示すのは4年ぶり。ただ、コロナ禍で業種ごとに業績の格差が広がっていることから、一律の賃上げを要請する手法を改め、「期待」の表明にとどめた。これに経済界がどう応えるかが焦点になる。

 首相は「賃上げ水準を思い切って反転させ、新しい資本主義の時代にふさわしい賃上げが実現することを期待する」と強調。大幅な賃上げを後押しするため、来年度税制改正で賃上げ促進税制の控除率を引き上げる方針を表明した。赤字で賃上げした中小企業には、持続化補助金などの補助率を拡大する意向も示した。

 会議に出席した経団連の十倉雅和会長は終了後、記者団に「業績で得た成果を可能な限り配分したい」と発言。日本商工会議所の三村明夫会頭は「分配の原資はこれ以上ない」と語り、中小企業には賃上げの余力がないと訴えた。連合の芳野友子会長は「労使が互いの立場を尊重しながら取り組む」と述べた。 【時事通信社】