老後資金、釈明追われた麻生氏=野党「隠蔽工作」と追及−衆院委

 麻生太郎金融相は14日の衆院財務金融委員会で、老後資金として公的年金以外に2000万円が必要とする金融庁報告書をめぐり、釈明に追われた。主要野党は報告書の受け取りを拒否した麻生氏を「隠蔽(いんぺい)だ」などと追及。参院選を控え、野党側は年金問題で政権に打撃を与えたい考えだ。

 立憲民主党会派の大串博志氏は、麻生氏が当初は報告書の内容を肯定していたにもかかわらず、一転して不受理を表明したと指摘。「世論が盛り上がって(参院)選挙がまずいと焦り、火消しに走った。前代未聞の逃げ工作、隠蔽工作だ」と厳しく批判した。

 共産党の宮本徹氏は、麻生氏が「政府のスタンスと合わない」ことを不受理の理由にしていることを問題視。麻生氏が担当する財務相の諮問機関である財政制度等審議会が、在日米軍への「思いやり予算」削減などを提言していることを例に挙げ、対応の矛盾をただした。

 こうした追及に、麻生氏は「世間に著しい誤解を与える状況が変わらなかったので、受け取らないと言った。選挙向けのパフォーマンスのつもりは全くない」と反論した。

 しかし、野党側は麻生氏の説明に納得せず、立憲幹部は「真面目に答えようとしない政府の姿を国民に見せることができた」と指摘。今後も追及を強める考えだ。

 これに対し、与党側は「選挙前の年金問題はタイミングが悪い」(公明党関係者)として、早期の収拾を目指す。今月28日からは大阪で安倍晋三首相が議長を務める20カ国・地域(G20)首脳会議が控えており、世論の注目が老後資金問題から国際問題に移ることに期待する。自民党幹部は「野党の批判は本質的じゃない。この問題はいずれ収まる」と漏らした。 【時事通信社】