チケットの友人間譲渡に注意=入場できない恐れも−不正転売規制

 スポーツや音楽イベントの入場券を対象にしたチケット不正転売禁止法が14日、施行された。買い占めや高額転売減少を期待する声がある一方、友人から譲り受けたチケットでは入場できない恐れがあることには注意が必要だ。また同法だけで転売を完全に防ぐのは難しく、課題は少なくない。

 高額転売は、「嵐」などジャニーズ事務所に所属する人気タレントのコンサートチケットが有名。定価の10倍以上の値が付くこともある。宝塚歌劇団の公演でも千秋楽を中心に横行している。

 同法は、転売禁止と明記して販売時に本人確認などを行ったチケットの営利目的での転売などを罰則付きで禁じた。コンサート興業主らでつくるコンサートプロモーターズ協会は「高額転売が減ればその分グッズを買えるファンも増えて、アーティストにもプラスになる」(転売対策担当の石川篤氏)として、施行を歓迎している。

 一方で、同法の施行を受けて、コンサートなどの主催者による本人確認は一段と厳しくなる見通しだ。この結果、都合が悪くなって行けなくなった知人からチケットをもらっても、顔認証などで本人でないと判断されて入場できない事態が増えることが予想される。罰則の対象にならないとはいえ、入場時のトラブルはあり得る。

 会場で譲渡か転売かを判別するのは難しく、「公式な2次転売サービスの充実が急務」(同)。音楽業界が公認している、チケット販売大手「ぴあ」が運営するサイト「チケトレ」を使えば、不正転売とはみなされず、コンサートなどの入場券を定価で売買できるが、対象は限られる。

 プラチナチケットを獲得しようと、法の抜け穴を探す動きは後を絶たない。「嵐」ファンクラブ会員の女性(23)は、「当たる確率を上げるためにいくつも名義を持って、複数当選する人もいる。転売目的じゃなくてもルール違反」と憤慨する。こうした多重名義での購入・転売が同法が禁じる「営利目的」に当たるかどうかは一概には言えないという。 【時事通信社】