通常国会、1月上旬召集も=冒頭解散に余地―政府・自民調整

 政府・自民党は来年1月の通常国会召集について、例年より前倒しする方向で調整に入った。追加経済対策を盛り込んだ2020年度第3次補正予算案を速やかに執行するため、8日や12日に召集する案が出ている。菅義偉首相が通常国会冒頭での衆院解散に踏み切る余地を残し、野党をけん制する思惑もあるとみられる。

 加藤勝信官房長官と自民党の森山裕国対委員長、林幹雄幹事長代理は17日、東京都内のホテルで会談した。森山氏は「3次補正を早期に成立させて1月中に執行したい」と指摘。3氏は「召集は早い方がいい」との認識で一致した。会談後、党幹部は「1月上旬の召集もあり得る」との見方を示した。

 国会法は通常国会の召集を「1月中」と規定。00年以降、1月上旬に召集されたのは09年の1月5日(麻生内閣)、16年の1月4日(安倍内閣)の2回だけ。いずれも冒頭に補正予算を処理している。例年の召集は20日以降がほとんどだ。

 3次補正は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ経済の立て直しが柱。自民党の世耕弘成参院幹事長は17日の記者会見で「景気を冷え込ませないため、できるだけ早くお金が世の中に出る形をつくることが重要だ」と強調した。政府・与党は3次補正を処理した上で、21年度予算案の審議に入る方針だ。

 自民党関係者によると、首相は来年1月4日、三重県伊勢市の伊勢神宮を参拝する予定。米大統領選で勝利を確実にしたバイデン前副大統領が就任式を行う1月20日以降の訪米を目指す。新型コロナが再び流行の兆しを見せていることもあり「冒頭解散は消えた」との声も一部で漏れる。自民党の閣僚経験者は「冒頭解散をちらつかせて今後の国会運営を有利に運ぶ狙いだろう」との見方を示した。 【時事通信社】