小池都知事が決断を下す築地市場移転頓挫で「豊洲カジノ」(1)

 「豊洲で基準値超のベンゼンやヒ素が検出された今となっては、どう除染やら盛り土をしたって、食べ物を扱う市場としてはアウトでしょ。世界の築地ブランドを汚すわけにはいかない。豊洲移転は中止で考えるしかないですよ」(築地市場関係者)

 盛り土問題発覚から食の安全への不安にまで発展し、築地市場(東京都中央区)の豊洲(江東区)移転が完全に宙に浮き、もはや計画自体が絶望的になりつつある。そんな中、約6000億円もの事業費が費やされた豊洲にどう落とし前をつけるかが、早くも次の焦点になっている。

 「豊洲をカジノを中心とする統合型リゾート(IR)地域、『豊洲カジノ』にする案が、水面下で急浮上しているのです」
 こう打ち明けるのは、小池百合子東京都知事シンパの自民党関係者だ。

 確かに、それを裏付ける話が三つある。一つめは、小池氏のカジノへの積極的な姿勢だ。
 国際観光産業振興議員連盟(IR議連)関係者が言う。
 「小池氏は8月、都知事就任直後にNHKのインタビューで、ギャンブル依存症への対策を講じた上で、『オリンピック・パラリンピックがあるが、恒常的に海外からのお客様を増やすべき。東京にさらに魅力をつけるため、(IRが)あってもいいと思う』と述べているのです」
 小池氏は衆議院議員時代、IR議連のメンバーでもあった。また、都知事選挙期間中もBSフジの報道番組で、IR計画を進めることに強い意欲を示している。

 これまで東京のカジノといえば、言いだしっぺの石原慎太郎元都知事、さらに猪瀬直樹元知事までは押しまくりの状態だった。しかし、舛添要一前都知事になると大きくトーンダウン。カジノ特区候補地から撤退の流れが強まっていた。
 「それだけに、再び小池氏がカジノ、IRに積極的になることは、たとえ後出しジャンケンであっても再び候補地として東京に注目が集まることになる」(同)

 二つめの理由は、国会での法案審議と通過条件が整いつつある点だ。
 「カジノを推進する『特定複合観光施設区域整備推進法案』(IR推進法案)は、これまで他の重要法案との日程の兼ね合いや、与党公明党の山口那津男代表らの慎重論もあって、継続審議扱いでした。それが、夏の参院選でカジノ案に慎重な公明党に代わり、推進に積極的な日本維新の会が加勢し、自民党を併せると参院賛成勢力は過半数を超える133議席。さらに衆院も、自民党と日本維新の会で過半数を超えたのです」(同)

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